DR-Z4S、390アドベンチャーR、F450GS、KLE500!? …各社ミドルアドベンチャー&エンデューロをEICMAに投入! それぞれの特徴を一気にチェック
本気でオフロードを楽しめる「GS」
EICMAでサプライズ的に登場したのが、BMWの「コンセプトF450GS」である。車名に「コンセプト」と付くように、このモデルは量産車ではなくあくまでもコンセプトモデルということではあったが、BMWは「量産準備がほぼ整っている」と発表しているのでほぼこのまま市販されると考えられる。 このコンセプトF450GSは新開発された450ccの直列2気筒エンジンを、これもまた完全新設計となるフレームに搭載。エンジンのスペックはA2ライセンスギリギリの48PSと発表されており、ホイールサイズはフロント19、リア17インチで、スポークホイール仕様となっている。そのデザインは「GS」の名を冠していることもあり、今年発表されたR1300GS系のXスタイルのLEDライトが目を惹く。ただ、外装パーツはアドベンチャーとしては最低限といった感じで、最低地上高もかなり高く取られているため本格的なオフロードバイクという印象を受ける。重量は175kgとG310GSと5kg程しか変わらず、GSシリーズの中で最もスポーティなオフロード走行が楽しめそうだ。アドベンチャーとエンデューロの中間的な仕上がりを見せる「コンセプトF450GS」は、「GS=ゲレンデ・シュポルト」という名前が最も似合うバイクになりそうだ。
想像が膨らむ新型KLE
最後に、まだフロントホイールしか発表されていないカワサキのニューカマーにも触れておこう。このモデルで現時点で判明しているは、フロント21インチホイール、倒立フォーク、2気筒の水冷エンジンくらいのことである。ただ、「EST1991」や「KLE」というヒントから、KLEシリーズのニューモデルであることは確実だ。KLE500は1991年にデビューしたアドベンチャーモデル(当時はデュアルパーパスと称されていた)であり、日本にも400cc版のKLE400が導入され、250ccのKLE250アネーロも販売されていた。 ヨーロッパではモデルチェンジもされたが、2007年に登場したヴェルシス650へとモデルチェンジする形でラインナップから外れていた。ヴェルシス650は前後17インチのロードタイヤを履いた、どちらかというとロード志向の強いアドベンチャーモデルである。これはメインのヨーロッパでのニーズに合わせたものではあるが、今回発表されたのはよりオフロード志向を高めたモデルと考えられる。 僅かに覗えるエンジンの形状を見ると、エキゾーストパイプやバランサー形状は「エリミネーター500」に採用されている水冷並列2気筒エンジンによく似ている。逆に同様の並列2気筒、Z650のエンジンとは形状が異なるようだ。このため新モデルはヴェルシス650のキャラクターとは異なる新モデル……「KLE500」となるのだろうか!? 本機の続報に期待したい。