「元々、政治家に向いていない」「中学時代に友達が離れていった過去」 元石破派が明かす、「石破首相に仲間ができない理由」
「元々、政治家には向いていない人」
この点、やはり一時「水月会」に所属していた元東京地検特捜部副部長で弁護士の若狭勝元衆院議員も、 「石破さんは謙虚ですし、水月会の勉強会でも同僚議員の話に耳をよく傾けていた。早押しクイズができるスナックに数人で行った時、キャンディーズとか河合奈保子等の曲の出だしが演奏されると、石破さんはすぐに曲名を当てて勝ち続け、めっぽう強かったです」 ただし、「政治家・石破茂」の評価を問うと、 「元々、政治家には向いていない人だと思っています。人としての素晴らしい資質は持っているし、仕事に必要な知識も豊富です。しかし典型的な政治家タイプではない。むしろ政治家には向かず、いわんや総理になる資質にはそもそも欠けていたと思います」 そう指摘するのだ。 「主義主張やリーダーシップが強いことは政治家としての父性にあたりますが、大成するためには細やかな思いやりや包容力によって自然と仲間が集い同志が作れる、母性が必要です。石破さんにはその政治家的母性がないから皆離れていってしまいます。引っ張っていく力が弱いという意味では、父性も足らない」(同)
「チームが作れていない」
かくて実力・実績のある参謀不在のまま首相の座に上り詰めた石破氏について、政治アナリストの伊藤惇夫氏はこう評する。 「総理大臣の仕事は一人ではできません。内閣・党執行部のチームで臨まなければなりませんが、“石破のためならば”というチームが作れていない。そこは政権のウィークポイントになるかもしれません」 仲間不在の包容力なき雄弁家。そこからの変貌なくして長期政権は望めまい。 前編【「親離れができていない」「たくさん助けたけど一方通行」 石破首相の「決定的な欠陥」を恩人らが指摘】では、石破首相を長く見てきた人物だからこそ分かる、彼の欠点について報じている。 「週刊新潮」2024年10月10日号 掲載
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