苦悩・失敗・挫折を乗り越え、立ち上げ4年で74億円の売上を出した社長 「だれかの言葉で人は変われる」VALX誕生までの10のターニングポイント
8.偶然会ったサイバーエージェントの藤田社長に直談判。
アフィリエイトの会社からトップアフィリエイターとして活躍していた人を紹介され、弟子入りする。掃除や炊事を手伝いながら、ノウハウを学んだ。そして、その通りに実践すると師匠を抜くまでになった。稼げるようにはなったが、膨大な数のサイトを作り続けるという際限のない仕事に限界を感じるようになる。 そこで次に何をすべきか模索するなか、まずは自分の存在を知ってもらうために始めたのがアメブロだった。ここでも只石さんは聞く。アメブロのランキング200位までの人にDMを送り、会える人に会いに行った。「どうやったらアクセスが集まるか」「どういう記事が読まれるか」「どういう人が人気者になれるか」を聞いた。その気づきから衣食住のなかでも一番リピートが多い“食”に絞り、競合のなかで唯一空いていた新規オープンのレストランだけを紹介する“こだわり社長”のブログを立ち上げる。そして、グルメブログジャンルで1位を取るまでに成長する。 こうしてブロガーとして注目を集めるようになった只石さん。ある日六本木の銀行に入っていく一人の男性を目にする。アメブロを運営するサイバーエージェントの藤田社長だ。少しすると藤田社長は出てきた。只石さんは名刺を出して「アメブロでブログを書かせてもらっています」と挨拶をする。名刺にある“こだわり社長”の名前を見て、藤田社長から見ているよと言ってもらえたという。ちょっとした会話のあと、“じゃあ”と言って藤田社長は待たせていた車に乗り込もうとした。 「やばい!このままでは単なる名刺交換になってしまうと思い、とっさにこう言ったんです。“藤田社長!社長のやり方は間違っています!”と。そしたら訝しげな顔で振り返って。 “今のアメブロは芸能人を使ってばかり。それでは読者は増えるかもしれませんが、いずれ運営が立ち行かなくなると思います。私のような一般人からヒーローを輩出すべきじゃないでしょうか。そしたらみんながこぞってアメブロで書きたくなるはずです!”という言葉が自然と口をついて出ていました。そしたら社長は“君面白いこというね“と。だから僕はまずは自分を公式ブロガーにしてほしいと伝えました。その夜、藤田社長から直々にメールが来ました。そこには”担当に繋いでおいたので、公式ブロガー頑張ってくださいね“と書かれてありました」 こうして、只石さんは一般人で初めて公式ブロガーとなった。