掛布雅之新OB会長が30日誕生 300万人動員も大型補強に乗り出さぬ球団に「喝」を 「鬼筆」越後屋のトラ漫遊記
静かすぎるオフの最大のトピックスは、ミスタータイガース・掛布雅之氏(69)が30日に阪神OB会会長に正式就任することです。猛虎史の大きな節目ですが、オフの最大の話題は戦力整備、戦力補強であるべきではないですか。今季、4年ぶりのリーグ優勝を飾った阿部巨人がフリーエージェント(FA)市場で、阪神・大山悠輔内野手(29)やソフトバンク・甲斐拓也捕手(32)らの〝総獲り〟に動いている中で、阪神の来季に向けた戦力補強は? 【写真】巨人-阪神OB戦の試合前セレモニーで、グラウンドに入場する掛布雅之さん ■岡田氏とともに後方支援 今季300万9693人という12球団トップの観客動員数を誇った球団の金庫の扉はなぜに重い…。掛布新OB会長、球団に何か言ってくださいよ! 阪神の球団史に新たな1ページが刻まれます。30日の阪神OB会総会で、川藤幸三OB会長から掛布雅之新OB会長へ、その座が禅譲されます。OB会の中でもずぬけた人望を得る掛布氏が、チームをバックアップする側のトップに立つわけです。 「今年の夏に行われた巨人とのOB戦(7月15日=東京ドーム)でも、掛布さんを中心にOBたちはまとまっていた。川藤会長も長い期間、務めてきたし、このあたりで交代するのがベスト。ちょうど岡田彰布前監督もオーナー付顧問に就任したし、掛布さんと岡田さんが両側から藤川球児新監督をバックアップする形になればいいのではないか」と阪神OBの一人は話しましたね。 ■3代目ミスタータイガース 掛布氏のキャリアについて、今さら説明はいらないでしょう。千葉・習志野高から1973年のドラフト6位で入団。伝説に残るほどの猛練習でレギュラーをつかむと、本塁打王3回(79、82、84年)、打点王1回(82年)、ベストナイン7回、ダイヤモンドグラブ賞6回など輝かしい実績を築きました。指導者としても2016年から2季、2軍監督を務めています。 「ミスタータイガース」の系譜にはさまざまな意見がありますが、初代の藤村富美男、2代目は村山実、そして3代目は掛布雅之…というのが最も支持の多い流れで、紛れもなく掛布氏はミスタータイガースなのです。まさに猛虎の球団史を背負った同氏がOB会長に正式就任することは、藤川新監督が誕生した今オフのトピックスですね。 ■静かすぎるオフ