「放射線被ばくと甲状腺がん、有意な関連なし」 福島医大研究グループが発表
福島医大放射線医学県民健康管理センターの研究グループは、東京電力福島第1原発事故発生時に18歳以下だった子どもを対象にした福島県民健康調査の甲状腺検査のデータを解析し、「放射線被ばくと甲状腺がんの発見には有意な関連はない」との結果をまとめた。医大が10日、発表した。 研究グループには、高橋秀人特任教授らが所属している。2017(平成29)年までに甲状腺検査を受けた25万3346人の甲状腺がんの有無、外部被ばく線量との関係性を分析し、研究結果を取りまとめた。8月に英国の臨床医学関連の学術誌「eClinicalMedicine」に掲載された。 県民健康調査検討委員会の甲状腺検査評価部会は、4回目までの甲状腺検査について「甲状腺がんと放射線被ばくの間の関連は認められない」との解析結果を公表しており、医大の研究結果と同様の見解を示している。