「トマト」を食べすぎるとどうなる?知っておきたいトマトのメリット&デメリット
下痢や便秘などの不快な症状を招く
トマトには食物繊維も含まれていて、とくに皮や種などに多く含まれています。そのため、トマトを丸ごと多く食べてしまうと、胃腸が弱っているかたは下痢や便秘の原因になることがあります。 また、胃腸症状がなくても、消化・吸収が不十分で便に赤い皮や色素のリコピンなどが混じって出てくることもあり、血便と勘違いしてしまうケースも考えられます。たくさんトマトを食べた後は、そういった変化もあることを覚えておきましょう。
アレルギー症状が起こる
トマトには、スギ、ヒノキ、イネ科植物の花粉に似た構造のたんぱく質が含まれているといわれており、花粉症を発症している人が食べると15分以内に口・のど・皮膚を中心にアレルギー症状(イガイガ感、腫れ、かゆみなど)が起きることがあります。 これは口腔アレルギー症候群(花粉-食物アレルギー症候群)と呼ばれ、腹痛や下痢などの胃腸症状、鼻水、くしゃみ、咳、喘息、呼吸困難、まれにアナフィラキシーショックを伴うこともあるため、花粉症のかたはとても注意が必要です。すでに何らかの症状が出ているかたが食べ続けてしまうことで、重症化するともいわれています。 ただし、生のトマトを避けて加熱したものや加工されたものを選んだり、花粉症の治療をすることが有効とされているので、心配なかたはこのような対処をすると安心でしょう。 また、同じような症状が見られるため間違えやすい、仮性アレルゲンというものもあります。これは、トマトに含まれるヒスタミンなどのいくつかの成分によって引き起こされるため、食べすぎた場合には花粉症ではないすべての人にも起こりえます。
肌が黄色くなる
トマトに含まれているリコピンやβ-カロテンは、とりすぎることで手のひらや足の裏などが黄色くなる柑皮症(かんぴしょう)の原因になることもあります。 これはカロテン血症と呼ばれることもあり、一時的に角質や脂肪組織などにリコピンなどの色素成分が沈着され、部分的に黄色く見えてしまうのです。症状が強くなると、顔などの全身の皮膚が黄色く染まることも…。 白目まで染まる黄疸という病気と間違われやすいですが、柑皮症自体は健康に害はありません。ただし、症状が収まるまでには食べすぎを止めてから1カ月以上かかるといわれています。 体にいいからといって、毎日極端に多くのトマトを食べないようにすることが大切です。