<センバツ・目指せ!日本一>智弁和歌山 監督・部長紹介 塩健一郎部長/中谷仁監督 /和歌山
◇時には「厳しさ」も見せ 塩健一郎部長 滋賀県出身。小学2年から野球を始め、慶応義塾高(神奈川)、慶応大でも野球部に所属した。大学2年からは学生コーチを務めた。智弁和歌山には2018年4月、社会科教諭として赴任。22年10月から2度目の部長を務め、野球部2年生が所属するスポーツコースの担任でもある。 19年の1度目の部長在任中、選手たちに「あまり厳しい声かけをしてこなかった」と振り返る。今では「時には厳しさが選手を守ることになる」と指導方法の変化を語る。「データに頼るだけでなく、相手の心理を探ったり、仲間同士で声かけをしたり、人間味があるところ」に、智弁和歌山の野球の魅力があると言う。 選手たちへは、こうエールを送る。「憧れの地で、憧れのユニホームを着て野球ができるのは幸せなこと。舞台は整った以上、思いきってやるだけ」 ◇生徒の将来、見据え指導 中谷仁監督 和歌山市出身で、智弁和歌山OB。強肩強打の捕手として、2年生時の1996年センバツで準優勝。3年生で主将を務めた97年夏には、全国制覇を果たした。 卒業後はプロ野球・阪神などでプレーし、2017年から同校コーチに就任した。18年8月に高嶋仁監督(現名誉監督)からチームを引き継いだ。21年夏の甲子園では、監督としての頂点も経験。自身としては初となる、春の優勝もうかがう。 チーム作りでは、部員とコミュニケーションを取りながら、毎年変わるメンバーに応じた戦い方を常に模索しているという。 心がけているのは、高校野球にとどまらない、生徒の将来を見据えた指導だ。「野球や学校生活などを通じて、卒業後の場でも必要とされ、リーダーとして活躍できる取り組み方や姿勢を身につけてほしい」と願う。=おわり