【本紙ウェビナー】 商船三井・橋本社長、「社会インフラ企業」へDNA変革
日本海事新聞社は22日、今年で創業140周年を迎えた商船三井の橋本剛社長をゲストスピーカーに迎え、ウェビナーを開催した。橋本社長は同社の歴史を振り返りつつ、2023年度からスタートしたグループ経営計画「BLUE ACTION 2035」に基づく成長戦略などを紹介した。 同経営計画では副題に「グローバルな社会インフラ企業への飛躍」を掲げた。そこに込めた思いについて橋本社長は「海運が本業という当社のDNA、意識を変革したかった。会社の存在意義を再定義した。海運が中核であることは今後も変わらないが、分野や地域を問わず知見や強みが生かせるビジネスを追求していく」と述べた。 橋本社長は「『ポートフォリオ』、『地域』、『環境』の三つの主要戦略で成長にドライブをかける」と言及。それぞれの戦略の具体的な取り組みとして、クルーズ事業や不動産、洋上風力発電、インド事業、クリーンエネルギーの導入などについて説明した。 クルーズ事業は今年12月に「MITSUI OCEAN FUJI」が就航し、「にっぽん丸」と2隻体制に拡大する。 インドでは同国船籍のタンカーを10隻に拡充した。従来型燃料に比べて環境負荷の低いLNG(液化天然ガス)燃料船の整備実績が39隻(内航船6隻含む)になったことも紹介した。
日本海事新聞社