"史上最強"ニッポン男子バレー、パリ五輪の注目は?「弱点がない攻撃陣、組織的な守備も武器」
日本の実力面はここまで紹介したとおりだが、チームの強さが増すと同時に人気もうなぎ上り。甘いマスクの石川や髙橋(藍)を中心に、特に女性ファンから爆発的な人気を得ている。 パリ五輪予選があった昨年からメディアへの露出も増え、選手たちを扱った書籍やカレンダーなどが多数発売されている。さらにスポーツ誌のみならず、ファッション誌の表紙も飾って特集が組まれることも。ユニフォーム姿とは異なる、おしゃれなコーデで着飾ってファンの心をわしづかみにした。 その熱狂ぶりは、自国開催の五輪予選でパリ五輪出場を決めたこと、今年のネーションズリーグでますますヒートアップした感がある。 福岡で行なわれたネーションズリーグの第2週は、日本戦が実施された4日間のチケットが即完売。最寄りの駅から会場近辺、アリーナ内の客席まで男子日本代表の赤い応援Tシャツを着たファンでごった返した。 また、試合後に選手たちと直接触れ合えるエリア「ファンゾーン」が設けられ、選手たち見たさに大勢のファンが殺到。主力選手だけでなく、弱冠20歳の"愛されキャラ"甲斐優斗(かい・まさと)らも含め、全選手に対して黄色い声援が注がれていた。 さらに同大会の第3週の舞台になったフィリピンでも日本は大人気。チケットは販売総数の85%以上の売り上げを記録し、現地でも話題になった。会場に詰めかけたファンの中には、日本選手のユニフォームやグッズを手にする人も。 そんな海外での人気も相まって、髙橋(藍)のインスタグラムのフォロワー数は225万人を超える。これはバレーボール選手としては異例の数字だ。 現時点で、実力も人気も最強の男子日本代表が、パリ五輪でメダル、金メダルをつかみ取ったら、いったいどうなってしまうのか。そこには、想像を超えた世界が広がっているに違いない。 取材・文/坂口功将 写真/産経新聞社 共同通信社 ゲッティイメージズ