「パワースポット巡り」は決してバカにできない…「運がいい人」になるための"必要十分条件"
■やりたいことと得意技はなかなか一致しない 何万人もセッションをやっている私の経験での印象から言うと、やりたいことと得意技が一致している人は3000人に1人くらいではないでしょうか。 けれど残りの2999人も、そういうふうになりたいですよね。一致しているほうが楽じゃないですか。 「自分がやりたいこと、ワクワクすることをなんでもやればいいよ」と言われたら、「海外旅行にどんどん行けばいいの?」と思う人もいるかもしれませんよね。けれどその人を成長させ、本当の幸せを感じるようになるためには、海外旅行をすることは違うかもしれません。 「自分のやりたいことや欲望を満たしたい」「自分を大切にしたい」と言ってやってみるものの「やっぱりまた違った」となってしまう。結果的に与えられた環境にまた戻ってきたり、習慣から抜け出せなかったりという場合がほとんどです。 一生懸命その繰り返しばかりしている人は、実は一般的な答えにとらわれています。ですから、もしかすると捉え方を変えれば、違う結果になるんじゃないかなと思うのです。 ■体と同じように心も鍛えることができる 「楽になること」に目を向けるのではなくて、自分で自分に少し負荷がかかることを与えて、そこで自分を悩ませてあげるということが、実はすごく自分を愛してあげるということじゃないかなって思います。 自分に負荷をかけることとしてイメージしやすいのは、筋肉トレーニング。やればやるほど効果があります。筋細胞を伸ばして、縮めて、負荷をかける。心も同じで、伸ばしたり縮めたりしてあげて、その間に負荷をかけていくと、どんどん大きくなっていきます。心と体は同じ仕組みです。 そして、心も体も、小さな成長をきちんと見守ってあげると確実に成長します。毎日の小さな一歩で運命を切り拓くことができるのです。
■「新しい体験」が運を強くする あとは、やはりいろんなものを自分の目で見ていくということが大切です。 いろんな人と会うとか、いろんな映画を見るとか、いろんな小説を読むとか、いろんな体験を自分にさせること。 洋服もその一つだと思います。いろんな服を着てみるとか、いろんな化粧品を使ってみるとか。些細なことだとしても、いろんなことに触れていくということはセルフイメージにつながり、運をすごく強くします。 つまり「自分を大切にする」ということは、自分に優しくするというよりも、未来のために自分に経験を与えて鍛えていくということ。そういう方法のほうが、自分を大切にすることにつながるということを実感しましょう。 そして、その自分に負荷をかける理由を理解しようと思うこと自体が、自分自身を大切にすることなのです。 ■視野が広がれば、いい方向に向かえる たとえば気温が36度だとしたら、日本国内にいると暑いと感じます。けれど一年を通して36度前後の国の人からしたら、それは普通のことになりますよね。 もちろん「暑い場所で無理しなくていいんだよ」「たまには冷房をつけたままにしていいんだよ」と思うのも大事なことでしょう。 けれど、それにプラスして、「自分の価値観だと36度は暑いけど、そういえば南国では36度が普通なのかもしれないよな」と考え、環境問題に目を向け、少しだけ慣れる努力をしてみるのも、自分をすごく大切にしてあげる方法なんじゃないかなと思います。 視野を広くすることは、自己肯定感が高くないとできません。自己肯定感が高い人は、自分をきちんと大切にして、いい方向に向かえます。 少し負荷をかけることで、自分の視野が広がって、これまで大変だった物事が、大変だと感じなくなります。 これができている人は、自分に対してすごく優しいことをしているのです。 本当の意味で自分を愛してあげることは、運を良くする心の筋トレです。筋トレすれば筋肉は決して裏切らずに大きくなるように、自分で自分を愛してあげれば、周囲の人や出来事も自然と愛することができるようになります。そうしてあなたは絶対に運が良くなるのです。 ---------- 中島 輝(なかしま・てる) 心理カウンセラー 自己肯定感アカデミー代表、トリエ代表。困難な家庭状況による複数の疾患に悩まされるなか、独学で学んだセラピー、カウンセリング、コーチングを10年以上実践し続ける。「奇跡の心理カウンセラー」と呼ばれメディア出演オファーも殺到。著書に『何があっても「大丈夫。」と思えるようになる自己肯定感の教科書』『書くだけで人生が変わる自己肯定感ノート』『自己肯定感diary 運命を変える日記』(すべてSBクリエイティブ)、『1分自己肯定感 一瞬でメンタルが強くなる33のメソッド』(マガジンハウス)、『習慣化は自己肯定感が10割』(学研プラス)などがある。 ----------
心理カウンセラー 中島 輝