脳の障害乗り越え「不惑のスクラム」出演を果たした俳優の生き方
勉強になった大物俳優たちの動き
しかし、撮影が始まると連日の記録的猛暑。ひどい時には、撮影場所の気温計が40度を超えた時もあり、森田は「撮影では肉離れを起こしたり、熱中症になった方もおられました。本当に過酷な現場でしたけど、すごく勉強になりました」と振り返る。 それもそのはず、出演俳優は、高橋や萩原をはじめ、渡辺いっけい、徳井優、村田雄浩、松尾諭、上杉祥三、高橋光臣、伊藤えん魔ら、そうそうたるメンバーの動きに緊張しながらも学ぶことは多かった。 高橋克典は、撮影前にメンバーとも仲良くしゃべっていても、まだメンバーとなじめないシーンの撮影直前には、離れた場所で演じる役を作って撮影に臨み、一発でOKが出すところは、しびれるほどかっこよく、勉強になったという。
まだ始まったばかり、劇団への感謝忘れず
そんなドラマも13日夜の放送で最終回を迎える。「長かった僕の夏がこれで終わります。子どもはテレビに後ろのほうで映る僕を見つけるのが本当に楽しみみたいで」と笑顔で話す森田だが、カバンの中には、近々受ける映画のオーディションの台本をしのばせていた。 「まだまだ、これからが始まり。こうして俳優ができるのは、劇団で学べたこと、そして家族の大きな支えがあったからこそだと思っています。劇団の妹尾座長にはまだちゃんとお礼が言えていませんが、俳優を続けることで恩返しできればと思います」。そう語る森田の目は輝きを増していた。