分解点検、30年超未実施 ウラン濃縮工場の機器360点 日本原燃
日本原燃の増田尚宏社長は28日の記者会見で、ウラン濃縮工場(青森県六ケ所村)にある約1万8000点の機器のうち約360点で、工場が完成してから30年以上にわたり、一度も分解点検を行っていなかったと明らかにした。 目視による外観点検はしていたという。多くの機器はメーカー推奨の交換周期が最長10年だったが、交換していなかった。点検する項目や周期などを定めた保全計画が適切ではなかったのが原因という。 環境への影響はなく、同社は引き続き生産運転を続ける。 日本原燃によると、約360点の内訳は106点が弁、約250点が主に水処理設備や換気設備などに使うバルブだった。弁については、原子力安全に影響を与える機器のため、既に保全計画を見直し、2025年6月までに分解点検を終える。バルブについても今後、保全計画を速やかに定める。