漫画家をあきらめた父が、スーパーの店長時代に描いたチラシ 「今でもすごく人気でそう」「漫画の技術が詰め込まれてる」反響に本人は…
「父親は昔、勤めていたスーパーマーケットのチラシを手描きで作ってたんだけど.. その時の原稿が出てきた」 【写真】実際のチラシを見る 娘のKIMMYさん(@U_taro27)が投稿した、かわいい動物たちのイラストがXで話題に。今回の反響について、お父さんの反応など、お話を聞きました。 「生き生きとした表情。迷いのない筆致。軽妙なハッチング。絵と調和した手書き文字。プロの仕事やん。見ていて気持ちがいいよ」 「ベタといいカケアミといい読みやすい文字といい古の漫画の技術が全て詰め込まれてる」 「昔を思い出す絵柄でほっこりしますね。小さい頃にチラシでぬりえしてたのを思い出しました」 「ぜひとももっと拝見したいので、受注生産同人誌など冊子にまとめていただけると大変うれしいです」 「グッズがあったら欲しいくらい!!」 投稿には、お父さんの技術に注目する人もいれば、イラストの商品化を望む人までいました。 「まんまるくてレトロかわいい」とKIMMYさんが評するイラストは、擬人化された動物たちの丸いフォルムと愛くるしい表情が特徴的。実は、お父さんは、幼いころから漫画家を目指しており、手塚治虫先生に手紙で尋ねて、描き方を教えてもらったことも。挫折してからは、スーパーの店長として働きながら、業務の間にチラシを描いていたのだそうです。 当時の反応、そして今も絵を描いておられるのか、投稿者のKIMMYさんにたずねました。
「これを機に、父が…」
KIMMYさんが、イラストについてお父さんに聞いたところ、チラシの年代は不明で、おそらく80年代後期~90年代初期のものだそう。「70年代ごろから30~40年間にわたってお店に関するポップや牛乳パッケージ、吊り看板などを日常的に描いていたので、記憶が曖昧なようです」。かなり長い間、お店で使用するイラストを描いていたんですね。 イラストは当時から「かわいい」と好評で、「手描きの猫のイラストをプリントしたスーパーのビニール袋に、『子どもがこの袋の絵が大好きで、持って帰ると喜ぶんですよ』と伝えてくれる方もいたそうです」。今回の投稿への反応については、「『夢にも思っていなかった事で、こんなに沢山反響をいただけたことに驚きを隠せず、嬉しい気持ちでいっぱいです』と喜んでいました」。 お父さんは、今は風景画や油絵、アクリル画などを描いていて、「これを機に、父がまた漫画やペン画も描いていくそうです」と、早くも下描きやペン入れを始めている様子。今後、どんな作品が生まれるのか楽しみですね。 ◇ ◇ 昔から地元のスーパーのお客さんに愛されていたイラストが、SNSで多くの人から再び話題となることで、お父さんのさらなる創作意欲を刺激したようです。KIMMYさん父子は商品化を求める声を受けて、新たにグッズやLINEスタンプの作成を進めているそうなので、今後についてはXアカウント(@U_taro27)で確認を。 (まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・谷町 邦子)
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