秋篠宮ご夫妻、邦人救出フライトの乗員らと面会 「感謝でいっぱい」
トルコを訪問中の秋篠宮ご夫妻は6日、イラン・イラク戦争下の1985年、テヘランの空港から日本人215人を救出したトルコ航空機の乗組員らと面会し、深い感謝の意を伝えた。 【写真】秋篠宮ご夫妻のトルコ訪問6日間、記者がリポート 秋篠宮ご夫妻は、救出フライトに乗務したトルコ航空の客室乗務員ら5人と、トルコ語の通訳や、英語でやりとりし、「お会いできてうれしい」「感謝の気持ちでいっぱいです」などと伝えた。 当時、安全上の理由から日本の航空機が向かえない中、イランの隣国トルコが邦人救出のためトルコ航空機2機を派遣。情勢が緊迫する中でのフライトについて秋篠宮さまが「どう感じましたか」などと尋ね、乗務員らは「喜んでやらせていただいた」「日本の皆さんは我々の兄弟ですから」などと答えた。機関士だったコライ・ギョクベルクさん(82)は「同じミッションを頼まれたらいつでもレディーである(準備できている)」と伝えた。 主任客室乗務員だったアイシェ・オザルブさん(71)は面会後の取材に、「39年経っても日本人の方々が我々のことをまだ覚えていらっしゃるということをとてもうれしく思いました」と話した。 1890年に和歌山県沖で沈没したオスマン帝国の軍艦エルトゥールル号の乗組員を日本側が救助した出来事と併せ、両国の絆を象徴する出来事として語り継がれている。 秋篠宮さまも5日夜にイスタンブール市内で行われた両国の外交樹立100周年記念式典のあいさつの中で、この二つのエピソードを「互いの国に対する深い友情を示す証左」と述べた。(イスタンブール=中田絢子)
朝日新聞社