アメリカの次期大統領にトランプ氏が再選 核兵器や関税…その影響は?【テレビ派・長島カイセツ】
広島テレビの長島清隆解説委員が、注目のニュースを分かりやすく分析・説明する『長島カイセツ』です。アメリカ大統領選に、トランプ氏が当選した影響をについてお伝えします。 【動画】アメリカ大統領にトランプ氏再選で・・・【長島カイセツ】
先日、大統領選挙に当選したアメリカのトランプ氏は、2017年に1期目に就任し、前回はバイデン大統領に敗れ、返り咲きとなりました。1度退任した大統領が、2回目に大統領に就任することは、1893年、日本の明治時代に就任したクリーブランド大統領の2回目以来、132年ぶりに2人目となり、非常に歴史的なことでした。
長島解説員は、トランプ氏が前回当選した2016年に、現地で取材をしていました。当時の大統領選挙を振り返りながら2期目について考えます。2016年は、トランプ氏の熱狂的な指示者と、反発する人々の間が完全に分断されていました。選挙戦が進むにつれて、その溝が広がっていったのを肌で感じました。トランプ氏の当選が決まると、アメリカの各地で毎日のようにトランプ氏を非難するデモが繰り返され、混乱が続いていたのが印象的でした。
トランプ氏は2017年1月の大統領就任式の直後から、イスラム圏の国からの入国禁止や、TPP(環太平洋パートナーシップ協定)交渉からの離脱など大統領令を連発して、議会の承認を経ずに「アメリカファースト」な政策を次々と打ち出していきました。今回に関しては共和党が上院の半数を占めて、下院も制しそうな勢いがあることから、前回以上に強力と言えます。
核保有国・アメリカが、核兵器についてどのような考え方なのか、広島としては気になります。トランプ氏は前回の政権時に、核兵器について核態勢の見直しを公表しました。核兵器の増強や近代化に加えて、極限状況では、アメリカや同盟国が核を使わない通常攻撃を受けた時でも、核兵器で反撃する可能性を明記しました。
日本被団協代表委員の箕牧智之(みまき・としゆき)さんは、率直な心配を口にしました。 ■日本被団協代表委員 箕牧智之さん 「期待より不安の方が多い。(爆発を)伴わない核実験とかやりそう。北朝鮮と一時仲良くしたこともあるが、これからどうなるか分からん。」