今さら聞けない!よく電車が止まる「デッドセクション」って何なの?
交流・直流のデッドセクションは日本に9カ所ある!
現在、日本には車両基地などを除き、交流と直流が切り替わるデッドセクションは9カ所あります。 ■JR取手駅からJR藤代駅(JR常磐線) 首都圏からも行きやすいデッドセクションが、このJR常磐線のJR取手駅からJR藤代駅のデッドセクションです。ここでは取手駅側が直流、藤代駅側が交流でデッドセクションが設けられています。 この区間は近くに踏切があるため緊急停止しやすく、「デッドセクションの事故といえばここ!」ぐらいメジャーなスポットになっているのです。 ■JR小山駅からJR小田林駅(JR水戸線) 次に紹介するのは、JR水戸線にあるJR小山駅からJR小田林駅間です。小山駅側が直流、小田林駅側が交流のデッドセクションになります。この区間にも踏切があるため、緊急停止により列車が立ち往生することがあります。 ■JR黒磯駅(JR東北本線) JR黒磯駅は、駅構内に交流と直流を切り替えるデッドセクションが設けられていました。踏切がないため緊急停止などのリスクは低く、さらにプラットホームからデッドセクションの区間が見える珍しい駅となっています。現在は、黒磯駅から盛岡方面へ移設されましたが、プラットホームから見えるのは変わっていません。
■JR村上駅からJR間島駅(JR羽越本線) ■つくばエクスプレス守谷駅からみらい平駅(首都圏新都市鉄道つくばエクスプレス線) ■えちごトキめき鉄道日本海ひすいライン梶屋敷駅からえちご押上ひすい海岸駅(えちごトキめき鉄道日本海ひすいライン) ■JR中津幡駅からIRいしかわ津幡駅(JR七尾線) ■ハピラインふくい線敦賀駅から南今庄駅(ハピラインふくい) ■JR門司駅構内(JR山陽本線)
こちらはJR羽越本線を走る特急いなほ。いなほは交直両用の車両で、デッドセクションを走行できます。ちなみに、この車体ははまなす色の特急いなほです(上写真)筆者がJR羽越本線の特急いなほに乗車中に撮影した切換標識。けっこう速度が出ている区間なので、撮影するのに少し苦労しました(下写真)。 いかがでしょうか? 今回はたびたび電車が止まってしまう「デッドセクション」について解説しました。とくにJR常磐線は利用客も多く、以前はデッドセクションを通るといきなり車内灯が消えてしまうので、驚いた人も多かったと思います。筆者のようなガチ乗り鉄にとっては、それがけっこう楽しみでした。 しかし、現在のJR常磐線はデッドセクション対策が施されたE531系車両が運行されており、消灯することはほとんどありません。そのため、現在、このデッドセクションに気づくのは、一部の鉄道マニアだけになっているのです。
西澤浩一