ディズニー傘下「Hulu+LiveTV」、FuboTVと統合へ
Dawn Chmielewski Deborah Mary Sophia [6日 ロイター] - 米メディア・娯楽大手ウォルト・ディズニーは6日、傘下のHulu+LiveTV事業を、スポーツ専門のストリーミングプロバイダーFuboTVと統合することで合意したと発表した。 統合により、ユーチューブTVに次ぐ北米2位のオンライン有料テレビ会社が誕生。売上高は約60億ドル、加入者数は620万人となる。 発表によると、ディズニーが合併後の企業の株式70%を所有する。同事業は上場企業であるFuboの傘下となり、現在のFubo経営陣が率いることになる。今回の取引にはHuluの主力事業である動画ストリーミング事業は含まれない。 FuboとHulu+LiveTVは取引完了後も別々のサービスとして消費者に提供される。Fuboはスポーツとニュースに特化し、Hulu+LiveTVはエンターテインメントに特化したケーブル代替サービスとなる。 Emarketerのシニアアナリスト、ロス・ベネス氏は「ディズニーが最終的に有料テレビ事業者から脱却し、ストリーミングに全力投球しようとしていることを示している」と語った。 発表を受けてFuboの株価は午後の取引で約260%急騰。ディズニーはわずかに上昇した。 <「Venu Sports」が前進> この契約の一環としてFuboは、ディズニー、FOX、ワーナー・ブラザース・ディスカバリーが計画しているスポーツストリーミングプラットフォーム「Venu Sports」に対する訴訟の棄却を裁判所に求めた。 和解条件によると、各社がFuboに現金2億2000万ドルを支払うほか、ディズニーは2026年のFubo向けタームローン(1億4500万ドル)にもコミットした。 FuboTVは昨年2月、Venuの立ち上げが米独占禁止法に違反するとして3社を提訴していた。 AJベルの投資アナリスト、ダン・コーツワース氏は「ディズニーはFOXやワーナー・ブラザースとのスポーツベンチャーを軌道に乗せるために法的な争いを解決したようだ」と指摘。「一歩前進ではあるが、Venu Sportsのサービス運営にはまだクリアしなければならないハードルがある」と述べた。