スキマ時間で英語を話せるようになる!忙しい人のための学習法
英語を勉強しているが、英会話の上達を実感できない――そんな人に試してほしい1冊が『中学英語だけで面白いほど話せる!見たまま秒で言う英会話』だ。「イラストを見る→見たままを英語にする」を繰り返すことで、日本語を介さず瞬時に答える「英語の反射神経」を鍛えることができる。本稿では、著者の森秀夫さん(麗澤大学外国語学部教授)に「なかなか英語を話せるようにならない」という悩みに関して、学習のアドバイスをもらった。 ● 英語学習を始める第一歩 「英語をもっと話せるようになりたい」と思っていても、何から始めたらいいかわからない人も多いのではないでしょうか。 英語を使いこなせるようになるためには、まず目標を決めることが大切です。たとえば、次のような具体的なシーンを想像しながら目標を設定してみましょう。 ・海外旅行で会話をする ・外国人観光客に日本を案内する ・英語でメールやチャットをする 具体的な場面を意識することで、学習が目的に直結しやすくなります。 ● 実際に使う場面を想定する 英語を話せるようになりたい場合、目標は「テストに合格する」ことよりも、実際に英語を使う場面をイメージすることが重要です。 英検やTOEICなどの資格試験を目標にすると、単語や文法の暗記で終わりがちです。しかし、最終的な目標が「英語でコミュニケーションが取れるようになること」であることを忘れてはいけません。 ● 基本例文を覚えて使う 例えば、海外旅行で英語を使うことを目指す場合、まずは中学英語レベルのテキストを用意しましょう。 音声付きで、約100の基本例文が掲載されているものがおすすめです。この例文を、1ヵ月で覚えることを目標に学習を進めていきます。 忙しい日常の中でも、学習時間を確保することが大切です。毎日1時間は英語に取り組む時間を作り、スキマ時間も上手に活用しましょう。 英語学習を生活の優先事項として位置づけることで、学習を継続しやすくなります。 ● 実際に英語を話してみる 例文はただ暗記するだけではなく、実際に会話で使うことが最も効果的です。そのために、次の方法を試してみてください。 ■オンライン英会話を活用する オンライン英会話は、安価で手軽に英語を話す環境を作ることができます。実際に英語を使う機会を増やしましょう。 ■英語話者の友人や知り合いと会話する ネイティブスピーカーの知り合いや友人がいる場合は、その人と覚えた例文を使って会話してみましょう。 ■例文を応用する 例文の単語を入れ替えたり、疑問文や否定文に変換することで、覚えた例文から表現の幅を広げていくことができます。 ● 単語を入れ替える練習 例えば、こんな感じです。 Can I have a chicken sandwich without tomatoes? という例文を覚えたら、"a chicken sandwich" を "a cheeseburger" などに変えて、 Can I have a cheeseburger without pickles? Can I have a salad without dressing? といったように、単語を入れ替えて、自分で文章を作り、会話で使ってみてください。 ● 英語を身につける10のルール 中学レベルの単語や文法でも、それをしっかり使いこなせれば、コミュニケーション力は大きく向上します。 ぜひ簡単な英語を実際に使うことから始めてみてください。 ルール① 目標を明確にする 海外旅行で会話をしたい、など。 ルール② 具体的な場面をイメージする 飛行機で話しかけられたとき、道案内を頼まれたとき、など。 ルール③ 中学レベルのテキストを用意する 音声付きで100の例文があるテキストを選びましょう。 ルール④ 1ヵ月で覚える 例文を10個ずつ覚え、繰り返し復習します。覚えた例文を使う場面を設けましょう。 ルール⑤ 毎日1時間、英語学習を優先する スケジュールに英語学習を組み込み、優先して取り組みます。 ルール⑥ スキマ時間を活用する 通勤中や待ち時間に復習を行い、学習効率を上げます。 ルール⑦ オンライン英会話を活用する 覚えた表現を毎日実際の会話で使い、定着させます。 ルール⑧ 例文の単語を入れ替える練習をする I want something cold to drink. → I want something hot to drink. ルール⑨ 疑問文や否定文に変える練習をする You can take a taxi over there. → Can I take a taxi over there? / You can't take a taxi over there. ルール⑩ 楽しんで続ける 100の英文を覚え、それを使いこなす楽しさを味わうことほど、英語学習のモチベーションを高めるものはありません。実際に英語を使って相手に通じたときの喜びを経験することで、モチベーションを維持することができます。英語学習を楽しんで続けてくださいね。
森 秀夫