新型肺炎ウイルス分離に成功 感染研が会見(全文3完)企業・大学と共同で開発
写真の解説をお願いしたい
テレビ朝日:テレビ朝日なんですけども、具体的に後ろの画像を指し示してもらって、これがこれですというような感じでちょっとやっていただけないでしょうか。 脇田:はい。じゃあちょっと解説をさせていただきます。まずは電子顕微鏡の写真ですね。 テレビ朝日:もうちょっとスライドに近づいていただけるとありがたいです。 脇田:ちょっと止めますか。今、スライドショーになっちゃってる。これでいいんでしたね。それを1個ずつ流していただくとして。これがウイルス粒子ですね。もうこれでいいです。このウイルスのその前の1個目の写真。これがウイルス粒子の写真。これがウイルス粒子ですね。いわゆるコロナウイルスといいますけども、このウイルス粒子の表面にある突起、これスパイクタンパクといいますけども、このスパイクが、いわゆる王冠状、クラウン状になるということからコロナウイルスというふうに呼ばれています。ここに【エンベ 00:36:20】がありますけども、その内部構造が見えてるということになります。
多核巨細胞でウイルス感染を評価
じゃあ次をお願いします。これは感染した細胞を見ています。真ん中にありますのが、これが多核巨細胞というもので、通常はここら辺の細胞を見ていただくと分かるんですけど、1個の細胞に核が1つということですけど、この大きな細胞は核がたくさんあります。これは感染した細胞が、膜が融合して1つになってしまうために、内部に核がたくさん出てくるということになります。ですからこういった現象が見られると、これはウイルスが感染したんだなということを、ウイルス学的には評価するということになります。では次をお願いします。 これは同じ培養細胞を使って、先ほど申し上げたように、患者さんの血清を反応させて、感染細胞を検出していると。ですからこれは抗原抗体反応というか、免疫学的な反応を使っています。こういう緑色の細胞、これが感染している細胞です。この青色に染まっているもの、これが細胞の核なんですね。核は青色に染めていて、緑色はウイルスが染まっているということですから、先ほど申し上げたように、ここのこの細胞、これは1つの細胞ですけど、核がたくさん見えています。ですから先ほど申し上げた、多核巨細胞にうつる、感染するということが観察できるということになります。 ですから、確かにウイルスの抗原に対して患者さんの血清が反応していますので、免疫反応が起きていますから、このウイルスを使って患者さんの抗体を反応させることができるということがここから分かりますから、抗原抗体反応の迅速診断キットを開発する基礎になるようなデータと考えています。