ベンチで敗戦を見届ける阪神・岡田監督

◇１３日　「２０２４　ＪＥＲＡ　クライマックスシリーズ　セ」ファーストステージ第２戦　ＤｅＮＡ１０―３阪神（甲子園） 　敗退後の甲子園に阪神・岡田彰布監督の現役時代のヒッティングマーチである「コンバットマーチ」が流れ、岡田コールがこだました。今季で退任する指揮官をファンが温かく送る光景とは対照的に試合は大敗だった。 　「ひっどいなあ、え？　最後の最後に」 　打てない。そして、散々打たれた。１点をリードした４回に高橋―梅野のバッテリーが痛い４失点。２者連続の初球被安打もあり、指揮官は「やっぱり同じことばかりやった、最後まで。そういうことやん。初球ばっかり。止めようがない」とボヤいた。 　在任２年で日本一とリーグ２位。「日本一までなったのに、何が心残りあんねん」と見事な結果を出した。それでも、チームの現状には不満だ。 　「順番間違えただけよ。簡単なことやないか。そんなもん。１年目になってしまうから、おかしなってしまったんや。それだけのことやん」 　昨年は独走Ｖから日本一。「出来過ぎやって。１年目なんか。こんなシーズンないって何回も言うたやん」。思いがけない成果を手にし、緩まないよう次の目標に連覇、個々の成績アップを掲げた。「（日本一の）上ないやん。だから、そう言うしかないやんか。連覇もそうやし、去年の数字を上げていくようにって」。しかし、伸びたと言えるのは入団２年目の森下くらい。口うるさく指導した背番号１は最後の試合で先制ソロなど３安打だった。 　「言うたやつだけやろ。野放しにしたら全然やもんなあ。大変やで。怒る人間がゼロやったら」。未来の”大変””さを今から暗示するような完敗だった。