蛍光灯、2027年末で製造終了へ 家庭のLED化50%止まり 賢い備え方は?
2027年末、私たちの生活を長年照らしてきた蛍光灯の製造が禁止されます。しかし、家庭のLED化率はおよそ半分にとどまっています。交換費用や工事の要否など、今から準備すべきことは? 【画像】蛍光灯製造禁止を前に、各メーカーの値上げ状況など詳しく 【確認しておきたい3つのポイント】 □ 使用している蛍光灯の種類 □ 器具がLED対応かどうか □ 照明器具の使用年数 ■蛍光灯2027年問題とは なぜ蛍光灯の製造が禁止になるのか?背景にあるのは「環境問題」です。蛍光灯には、水俣病の原因物質ともなった「水銀」が微量ですが使われています。水銀による健康被害や環境汚染を防ぐため、使用や排出を規制する国際的な規制「水銀に関する水俣条約」が2017年に発効されました。 条約では、電池や体温計などの水銀含有製品の製造や輸出入が原則禁止となりました。蛍光灯の一部は規制対象外でしたが、2023年11月の水俣条約第5回締約国会議で、全ての一般照明用蛍光灯の製造や輸出入を段階的に禁止することが決まりました。 ■あなたの家の蛍光灯、確認方法は 蛍光灯の種類は大きく分けて「直管形」「環形」「コンパクト形」「電球形」があります。 〇「コンパクト形」「電球形」…2026年末まで 〇「直管形」「環形」(三波長系)…2027年末 に製造・輸出入が禁止されることが合意されています。(「画像」から詳しい情報を確認することができます) ■LED化のメリット・費用 日本照明工業会などが2023年8月に、全国1万人を対象に照明に関するアンケート調査をしたところ、家庭の照明のLED化率は52.8%でした。 照明器具を交換しない理由として、 「今使っている器具で問題ないから」…39% 「壊れていないから」…38% 「値段が高いから」…21% 壊れるまで使うという意識も、LED化が進まない理由の1つになっているようです。 ■蛍光灯→LEDへの工事 蛍光灯からLEDにするためには、接続器具がLEDに対応していなければ工事が必要です。長崎市にある電気店には、LEDに関する相談や依頼が増えています。