リニア工事中の岐阜県瑞浪市、地盤沈下5・9cm…市長「住宅被害が夏頃から顕著」
リニア中央新幹線のトンネル掘削工事が行われている岐阜県瑞浪市大湫(おおくて)地区で井戸などの水位が低下した問題で、JR東海は27日、地表面の低下が進行していることを明らかにした。県環境影響評価審査会の地盤委員会で説明した。 【動画】かながわ観光親善大使を務める大物歌手、リニア新駅でライブ
JR東海によると、10月21日から今月19日までに、最大で1・2センチ低下した。測定を始めた5月末と比べて最大5・9センチ低下した。工事による地下水の水位低下の影響も否定できないとした上で、「国の基準を踏まえて適切に対応する」とした。
9月から始めた家屋への影響調査は、対象の約60軒のうち今月22日時点で31軒で終了し、年度内に完了する見込み。市から調査の要望があった下水道管に異常はなかった。
この日の委員会に出席した水野光二市長は、地盤沈下によるとみられる住宅などの被害が夏頃から顕著になっていると説明し、「地盤沈下は会議をしている時にも進んでいる」と危機感をあらわにした。JR東海に対し、「地下水位の低下を止める対策を早く講じてほしい」などと述べ、今後の見通しを早期に示すよう求めた。