【オーストラリア】〔政治スポットライト〕保守連合が二党間支持率で与党超え、選挙後初
オーストラリアの最大野党保守連合(自由党・国民党)の二党間支持率が51%となり、2022年5月の連邦総選挙以降で初めて与党労働党(49%)を上回ったことが、調査会社ニュースポールが実施した最新の世論調査でわかった。直近3回の調査では50対50と対等な状況が続いていたが、動きが出た形。差はわずかだが、次期連邦総選挙が来年5月に実施されるとみられる中、保守連合にとっては大きな後押しとなった。オーストラリアンが報じた。 調査は有権者1,258人を対象とし、10月7~11日に行われた。 二党間支持率での保守連合のリードは、2大政党ではなく、少数派政党への支持率で若干動きがあったことが影響している。 政党間支持率は、◇労働党:31%(横ばい)◇保守連合:38%(横ばい)◇緑の党(グリーンズ):12%(1ポイント下落)◇ワンネーション党:7%(1ポイント上昇)◇その他:12%(横ばい)――だった。 労働党の政党間支持率は、前回選挙に勝利した際の32.6%を下回っており、最低水準のままとなっている。一方、保守連合は高水準を維持しているが、選挙で有利に戦えるとされる域には達していない。次期選挙では保守連合の少数政権より、労働党の少数政権が誕生する可能性の方が依然として高い。 アルバニージー首相の実績について「満足」から「不満足」を引いた純評価はマイナス14(6ポイント下落)と急落し、過去最低となった。ダットン自由党党首もマイナス14(1ポイント上昇)で並んだ。有権者の焦点が国内経済にある中、連邦議会では現在中東問題を中心とした外交政策に関する議論が行われており、両者ともに有効なアピールができず低評価にとどまったもよう。