フジテレビ本社

　政治ジャーナリストの田崎史郎氏は13日夜に放送されたBSフジ「プライムニュース」（月～金曜午後8時）に出演し、「年収103万円の壁」引き上げをめぐる自民、公明、国民民主3党の幹事長の合意内容をめぐり、自民党の宮沢洋一税調会長が「釈然としない」と発言したことについてコメントした。「自民党内でも『オンチだね』とみられている」と指摘し、苦言を呈した。 　3党の幹事長は、12月11日、国民民主党が主張する「103万円の壁」を、同党の主張に沿って「178万円を目指して来年から引き上げる」ことで合意した。これに対し、かつては時の首相も口出しできない「聖域」といわれた自民党の税調ではなく、3党の幹事長会談で話が進んだことを踏まえて、宮沢氏は取材に「釈然としない」などと不快感を示した。 　田崎氏は「（宮沢氏は）税調会長として、『税のことを決めるのは自分なんだ』という意識が非常に強い。その中で幹事長が決めたのだから、釈然とするわけがない」と、宮沢氏の発言が飛び出した経緯に、納得するように語った。一方で「でも（その発言が）党内でどういうふうにみられているかというと、オンチだねという感じで見られている」と指摘した。 　「今の世の中、（自民党は）少数与党になり、（森山裕）幹事長が他党と連携しながらやらないといけないと言っている。税調会長が不満でも、世の中とは関係ない。それでも言ってしまうのが、宮沢さんらしい」と、感想を口にした。これまで絶大な力を持っていた自民党税調の立場は、少数与党となったことで変わったとの認識を示した。