オリックス、阪神の頂上決戦は1勝1敗のタイ。日本シリーズを制するためにカギを握るのは先制点【伊原春樹の野球の真髄】
日本シリーズ第1戦の5回、佐藤輝の盗塁が阪神の先制点につながった[写真=高原由佳]
オリックス、阪神の顔合わせとなった今年の日本シリーズ。ともにチーム防御率はリーグトップと強力投手陣を擁しているだけに投手戦になる、と戦前に予想を立てていた。そこでキーになるのは先制点。先に点を取ったほうが強力投手陣でそれを守り抜き、勝利に近づくという見立てだ。両軍とも、どのような形で先制点を奪うのか。その点に注目して第1、2戦を見ていた。 第1戦、オリックスの先発は山本由伸。3年連続で“投手4冠”に輝いた難攻不落の右腕だ。阪神は今年の交流戦で対戦しているが、8回2安打無失点、11奪三振とほぼ完璧に封じ込まれている。だが、この日の山本はカーブの制球に苦労していた。シーズン中は70.9%のストライク率を誇りカウントを整える球種となっていたが、ストライクが取れない。結果、ストレート、フォーク中心の配球に。1巡目はそれで抑えることができたが、2巡目以降はフォークを見切られ、ストレートを狙われた。 0対0で迎えた5回、阪神が・・・
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週刊ベースボール