SNSで話題「平成カルチャー」この1年で起きた変化。周年記念が相次ぐ1年、トレンド意識の新商品も
先に述べたキャラクターグッズのほか、ギャルブランドの復刻の人気も高い。『LOVE BOAT』のミラーが復刻で発売されたほか、『ジャッシー』や『ローズファンファン』などの復刻アイテムも登場し、SNS上で大きな話題を呼んだ。 ギャルブランド人気の背景には、平成後期から衰退していたギャルの存在が、令和に入ってからはボジティブ思考などで再評価され、ふたたびメデイアで取り上げられることが多くなったという理由もあるだろう。
■Z世代がSNSにアップし盛り上がる 平成カルチャーと一言でいっても、世代ごとの流行りは異なる。今年は冒頭で述べた「ラブベリ」や「おジャ魔女」など、2000年前後のキャラクターが周年記念を迎えた。「女児カルチャー」という言葉とともに、2000年代当時小学生ぐらいの年齢だったZ世代たちが、これらのなつかしいキャラクターグッズなどをSNSでたくさんアップしていた。 振り返ると5年前にも平成カルチャーは多方面で取り上げられ、ミレニアル世代を中心に話題を呼んでいたが、今年はネット感度が高いZ世代がSNSで拡散することで、大いに盛り上がった。
SNSで拡散された一方で、今年の平成カルチャーは、ただリバイバル商品が発売されているだけではないことにも注目したい。 少し前ならば、「懐かしさ」のキーワードとともに、当時の商品に近いデザインのグッズが販売されていたが、今年はいまのトレンドを取り入れた商品も出てきた。 1990年代に大ブームは巻き起こした『たまごっち』は、口紅&頬紅のコスメとして販売され、そのSNS映えするルックスでたちまち拡散された。
『たまごっち』と同じく、1990年代に人気を博した『ファービー』は、オタ活の1つとして話題を呼んでいる、ぬいぐるみを撮影する「ぬい撮り」としてSNS上に写真がアップされ、こちらも新たな広がりを見せている。 またハローキティの「エンジェルシリーズ」や、1990年代に流行った「カオハナデザインシリーズ」「キルティングシリーズ」も人気を博した。 特に「エンジェルシリーズ」や「キルティングシリーズ」は、天使界隈のファッションや地雷系ファッションといった今どきのファッションとも相性がよく、30、40代だけではなく、Z世代にも人気のシリーズになった。
■趣味やファッションを掛け合わせる 流行している趣味的な要素やファッションなどをうまく掛け合わせることによって、平成カルチャーの中から新たなトレンドが生まれているように思われる。 さまざま要素が組み合わさり、新たな局面を迎えた平成カルチャー。来年はどのように変化するのか楽しみだ。
Tajimax :ライター・コレクター