久保建英は「短剣」…バルサ番記者絶賛 レアル移籍から紆余曲折の“理想郷”【現地発コラム】
スペイン紙も驚き「最高の久保を思い出させた」「閃きのおかげで試合の流れが変わった」
最後まで集中力を切らさなかったソシエダは1-0で勝利して今季のホーム2勝目を挙げただけでなく、バルセロナに1本も枠内シュートを打たせず、クリーンシートを達成した。これで順位も今季最高の8位にまで浮上している。 アルグアシル監督は、「試合開始1分から95分まで我々が上回っていたので、この勝利は妥当な結果」と試合内容に大きな手応えを感じていた。おそらく今季最高の出来となった久保も、「フィジカル要素が強くなってきた現代のサッカーの中で、フィジカルの部分でバルサに負けなかったというのはチームとして特に自信になる」と満足げに語った。 マッチMVPには唯一の得点者であるベッカーが選ばれるかと思われたが、フル出場で攻守に渡る活躍ぶりが評価された久保が2節連続で選出された。今季ラ・リーガやCLで圧倒的な力を示してきた相手に大きなインパクトを残したことを考慮すると、久保がこの日の最優秀選手に輝いたのは当然と言えるだろう。 久保のここまでのラ・リーガ成績は13試合(先発9試合)、873分出場、3得点0アシスト。5年前のマジョルカ時代に始まったバルセロナとの公式戦通算成績は、11試合(先発7試合)、695分出場、2勝9敗。随所に良いプレーを見せているが、得点、アシストともにまだ一度も記録していない。 この日の久保にスペインメディアは賛辞を惜しまなかった。クラブの地元紙「エル・ディアリオ・バスコ」は、「最高の久保を思い出させたスター選手の試合だった。電光石火の動き、決定的な役割、制御不能なパフォーマンス。強烈なシュートを放ち、オヤルサバルが2-0にして試合を終わらせるべきだったカウンターを仕掛け、後半開始直後に完璧なパス出した。さらにCKからシュートを狙い、違いを生み出した」と大絶賛し、最高の5点を与えた。ほかにイゴール・スベルディアとナイフ・アゲルドのセンターバックコンビと、決勝点を決めたベッカーが最高点だった。 もう1つの地元紙「ノティシアス・デ・ギプスコア」は久保をベストプレイヤーに挙げ、「右サイドで短剣となり、すごい試合をやり遂げた。プレッシャーをかけ続けただけでなく、彼の電光石火の動きやモチベーション、閃きのおかげで試合の流れが変わった。CKからのシュートを外したのは残念だった」と評し、アゲルドと並びほぼ満点の9点(最高10点)。全国紙の「マルカ」「AS」も最高の3点をつけていた。