久保建英は「短剣」…バルサ番記者絶賛 レアル移籍から紆余曲折の“理想郷”【現地発コラム】
久保建英も自画自賛「最高の試合の1つ」…バルサ戦で示した圧倒的な存在感
「攻撃だけでなく守備においても、僕がこのクラブのユニフォームを着てプレーしたなかで最高の試合の1つ」 【動画】「抜群に上手い」バルセロナ守備陣を切り裂く久保建英の超絶ドリブルの瞬間 久保建英が試合後に語ったこの言葉に、FCバルセロナ戦のすべてが集約されている。 シーズン開幕から不振に喘ぎ、ラ・リーガ11位と低迷するレアル・ソシエダは、年内最後の代表ウィーク直前に行われた第13節で首位バルセロナをホームに迎えた。 イマノル・アルグアシル監督はこの大一番に向け、ビクトリア・プルゼニ戦(1-2)からのスタメン変更はわずか3人のみ。久保は公式戦3試合連続でスタメンに名を連ね、いつも通り4-3-3の右ウイングでプレーした。 対するバルセロナはマルク=アンドレ・テア・シュテーゲンやロナルド・アラウホなどを長期で欠きながらも、公式戦7連勝中と絶好調。ラミン・ヤマルがUEFAチャンピオンズリーグ(CL)レッドスター戦(5-2)の怪我が回復せず、キックオフ直前にメンバーを外れるアクシデントがあったなかで、この一戦に臨むことになった。 注目度の高い一戦とあってチケットは完売だったものの、ラ・リーガの「ホーム成績最低チーム」と「アウェー成績最高チーム」の対決に対し、現地では圧倒的な攻撃力を誇示してきたバルセロナ有利との見方が強かった。 その予想どおりにラ・リーガ得点ランキングトップのロベルト・レバンドフスキが早々にゴールネットを揺らすも、VAR介入後にオフサイドで取り消しとなった。 バルセロナの攻撃が形となったのはここまでだった。そのプレーで気を引き締め直したソシエダがそれ以降、流れを奪い返して今季最高のゲームを展開し、特に久保が攻守に渡って粘り強いプレーを見せ、再三にわたってバルセロナの頭痛の種となった。 キックオフから積極的に相手DFに激しいプレスをかけ続け、右サイドからクロスを狙う。前半30分にはカットインしてボックス内でアレハンドロ・バルデとペドリを振り切ると、強烈な左足のシュートでルベン・ペーニャを脅かす。さらに前半終盤間際、ミケル・オヤルサバルのシュートチャンスの起点となり、ブライス・メンデスの決定機をスルーパスで演出した。 後半に入っても久保の存在感が薄れることはなかった。いきなりシェラルド・ベッカーに好パスを送り、イニゴ・マルティネスのイエローカードを誘発。後半28分にはCKからダイレクトシュートを打ち、バルセロナの猛反撃を受けた終盤は前半にベッカーが挙げたゴールを死守するため、守備ブロックの一員となってチームに貢献した。