名門「ロウアルパイン」の機能的バックパック「エアゾーン」シリーズから目が離せない
すっきりしたデザインながら、アウトドアでリアルに役立つ工夫が凝縮
街歩きでウエストベルトのありがたみを感じる機会はそうないかもしれないが、山歩きをすると腰でバックパックを支えるメリットを実感する。重量がすべて肩にかかると疲労を感じやすいのだが、ウエストベルトを装着すれば荷重が腰と肩に分散し、荷物の上下・左右・前後のブレがかなり軽減されてラクに歩ける。
「大型のバックパックだとウエストベルトの構造がしっかりとして、ポケットが付いていたりしますよね。容量18リットル、22リットルの『エアゾーン アクティブ』にそこまでの重装備は必要ないと思いますが、とはいえウエストベルトなしでは安定しません」 同程度の小ぶりなバックパックをお店であれこれ比較してみると、ウエストベルトがないタイプや、簡単なベルトだけ付いているタイプが多い。その点「エアゾーン アクティブ」は容量18リットルも22リットルも、腰で荷重を安定させるパッドの入ったパーツがあり、そこからウエストベルトが延びている。
「ショルダーハーネスについても、安定性と軽量性の両立を図っています。適度なクッション性を持つパッドを使用しつつ、間隔を空けて中の素材を抜き、軽量性と共に通気性も高めています。ショルダーハーネスの調節はとても大切で、下部のストラップで全体の長さを調節するのはもちろん、上部と中部での調節も欠かせません。 デイパック程度の小ぶりな製品だと、上部と中部の調節ができないタイプも市場に数多く存在するようですが、ショルダーハーネス上部のスタビライザーで肩のフィット感を高めると安定性が増して行動がラクになります。中部のチェストベルトの高さと長さを調節して胸の前で留めると、やはり安定感が高まり、上半身の荷重が分散してラクになります」
中型から大型のアウトドア用バックパックには必須の仕様だが、小ぶりなバックパックでは省略されがちなディテールといえる。「エアゾーン アクティブ」はコンパクトで軽量ながら実用性の高いディテールを省略することなく、いわば機能が「全部盛り」されているので頼もしい。それでいてリーズナブルなのもうれしい。 「リーズナブルさについては、できるだけ多くの方にアウトドアを快適に楽しんでほしいという願いを込めた価格設定になっています。現実的なことでいうと、本格的なアウトドア用バックパックとして軽量コンパクトな『エアゾーン』シリーズはヨーロッパでもアメリカでも人気が高く、それだけ多く製造販売しているためにスケールメリットで価格を抑えられる部分があります」