MotoGP最終戦はタイヤ選択が鍵に? ミシュランは「普段より多い7種類」のコンパウンドを準備
2024年のMotoGP最終戦ソリダリティGPでは、タイヤを供給するミシュランが、普段よりも多い種類のタイヤを持ち込むことが分かった。 【MotoGPランキング一覧|マルティンが有利!】 10月末、スペイン・バレンシア州は豪雨に見舞われ、洪水による大きな被害が発生。11月15日から開催される予定だったバレンシアGPは、この災害を受けて開催が中止とされた。 代替戦の舞台には同じくスペインのカタルニア・サーキットが選定され、バレンシアへの連帯を押し出したソリダリティGPとして開催されることになった。 今年、カタルニア・サーキットでは既に5月末にMotoGPが開催されているが、より低い気温となる11月中旬の開催に向けて、MotoGPクラスタイヤサプライヤーのミシュランは普段よりも多くのタイヤコンパウンドを用意している。 「11月の気候では、タイヤパッケージの調整が必要となってくる」 ミシュランの2輪レース部門トップであるピエロ・タラマッソはそう説明した。 「我々は今シーズン初めて、通常の5種類ではなく、7種類のコンパウンドを提供することになる。フロントに4種、リヤに3種のオプションだ」 「5月と11月では、気温がかなり異なってくるため、我々はそれに適応する必要があるんだ」 「サーキットの形によって状況が根本的に変わる訳では無いが、この難しいコースはグリップレベルが低いことで知られていて、同時にコーナーの偏りによってタイヤの右サイドにより大きな負荷がかかってくる。レギュレーションを通じ、そのような状況に対して我々はフロントとリヤに追加のコンパウンドを供給する」 ソリダリティGPで供給されるタイヤは、5月のカタルニアGP時のパッケージが基本となっている。その上で、より路面温度が低い場合に備えて、より柔らかいコンパウンドがリヤに用意されている。なおリヤ3種は全てタイヤの右側が強化された非対称仕様となっている。 またフロントタイヤには、ソフトタイヤ(左右非対称)とミディアムに加え、ハードタイヤに2種類(左右非対称と左右対称)が用意される。 ソリダリティGPでこの7種のタイヤをひとりのライダーが全てテストすることはまず不可能なため、各セッションの天候から選択を絞り、他のコンパウンドを使用する陣営のライダーからもデータを集めて、理想的な選択を行なうことが、この週末における重要な役割を果たすことになりそうだ。
German Garcia Casanova