“コロナ禍”で白日の下に晒されたバルサ内部の混乱【ワールドサッカーダイジェストのザ・ジャーナリスティック】
いまや我々のヒーローはフットボーラーではない
新型コロナウイルス騒動で自転車操業にも近かったバルサの危うい経営事情が明るみに……。バルトメウ会長の手腕を問題視する声も。(C) Getty Images
バルサ内部の混乱が白日の下に晒された。マドリーに二度のCL制覇をもたらしたサンス元会長が、76歳でその生涯を終えた。猛威を振るうウイルスの前に、我々は無力でしかない。サッカーボールはパンクしたままだ。(文:ヘスス・スアレス/訳:小宮良之 2020年4月16日発売ワールドサッカーダイジェスト『ザ・ジャーナリスティック スペイン』を転載) ―――◆―――◆――― 無力感を覚える。 「フットボールが幸せを与える」 尊大な言い方だが、その力を信じてきた。私はプレーの質に対して辛辣になることもあるが、たしかにフットボールを愛してきたし、それは紛れもない日常であって、その環境に充足感を得ながら生きてきた。しかしいま、当たり前にあった社会生活は破綻しかけ、サッカーボールはパンクしたままだ。 「家にいよう!!」 そのメッセージを発することしかできない。私と家族
本文:4,088文字
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