ネステ、ENEOSらグローバルサプライチェーン。ペットボトル「廃食油」から、サントリーが商品化
SAF需要増加で重要性増加。価格転嫁「選択肢から外さず」
サントリーHDサステナビリティ経営推進本部で資源循環統括容器グループの部長を務める平野隆之さんは 「バイオナフサはSAFの製造過程で連産品として製造されるため、今後拡大が見込まれる。SAF製造に伴い、バイオナフサのサプライチェーン整備の重要性も増している。ステークホルダーとの協働のもと、 バイオマス資源由来のペットボトルの量産化に向けたさらなる体制の構築を目指しています」 と背景を語った。 バイオ由来とはいえ、途中過程で製造されるバイオナフサやバイオパラキシレンはもちろん、最終製品であるペット樹脂も、基本的に性質は通常のものと変わらない。リサイクル工程に混入したとしても問題ない素材だ。 ただ気になるのは「コスト」だ。 平野さんは「コストは大きな課題。通常の材料よりも大きく高いというのが実情」と話す。今回発表した廃食油由来の素材導入に際しては、現段階でコスト転嫁は考えていないとした上で、それでも将来的な見通しとしては「選択肢からは外していない」とした。
三ツ村 崇志