国家公務員は高給?手厚い手当ては廃止の方向…最新データから月給や退職金をさぐる
2024年8月8日、人事院は国家公務員の給与を3年連続で引き上げる勧告をしました。 ◆【一覧表】国家公務員の退職金は平均で2000万円超え(定年) 若者の公務員離れに歯止めをかける目的で、待遇改善を実施しています。 では、実際に国家公務員は高給なのでしょうか。 今回は、国家公務員の給与実態について解説します。記事の後半では、国家公務員をめぐる問題について紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
国家公務員の給与事情
国家公務員の給与事情を、以下のポイントに分けて解説します。 ・平均給与 ・ボーナス ・退職金 それぞれの実態を確認して、公務員の給与は高いのか確認しましょう。 ●平均給与 人事院が2024年9月4日に公表した「国家公務員給与等実態調査」によると、国家公務員の平均給与は、月額41万4801円になりました。 国税庁が2023年9月に調査した「民間給与実態統計調査」によると、民間企業の平均年収は457万6000円です。 これを単純に12で割って月額にすると、38万1333円となっています。 それぞれを比較すると、国家公務員の平均給与が高い結果となりました。 ●ボーナス 人事院が2024年6月28日に公表した資料によると、国家公務員における2024年夏のボーナスの平均支給額は、約65万9400円となりました。 2023年の夏は約63万7300円だったので、約3.5%増加しています。 一方、経団連が調査した「2024年夏季賞与・一時金 大手企業業種別妥結状況」によると、夏のボーナスの平均額は98万3112円でした。 国家公務員に比べると、大手の民間企業のほうがボーナスが多くなっています。 ただし、これはあくまでも大手の民間企業の平均であり、すべての民間企業が国家公務員よりボーナスが多いわけではありません。 ●退職金 2023年12月に内閣官房が調査した「退職手当の支給状況」によると、国家公務員が定年退職した場合の退職金は、2112万2000円でした。 退職理由ごとの退職金は、以下のとおりです。 【常勤職員】 ・定年:2112万2000円 ・応募認定:2524万7000円 ・自己都合:274万5000円 ・その他:212万1000円 【うち行政職俸給表(一)適用者】 ・定年:2111万4000円 ・応募認定:2250万円 ・自己都合:327万5000円 ・その他:230万円 一方、民間企業の退職金の平均支給額は1199万円でした。 ボリュームゾーンとなったのは「500万円以上1000万円未満」でした。企業規模別にみると、従業員数が1000人を超える企業で2000万円を超える割合は14.3%でした。 退職金の支給水準は、企業の規模によって異なります。そのため、一般的に中小企業に比べれば国家公務員の退職金は高いといえるでしょう。 以上から、平均給与を除く項目は国家公務員のほうが水準が高くなる実態となっています。 そのため、国家公務員の給与水準は高いといえるでしょう。 では、国家公務員の給与にまつわる最新のニュースについて確認していきます。