圧倒的1番人気の寺崎浩平が今年2度目のV「これからはG1を取りにいく」【競輪「中日スポーツ杯」】
◇18日 F1「中日スポーツ杯 西日本カップ」最終日(岐阜競輪場) 12Rで決勝が行われ、寺崎浩平(30)=福井=がまくりで優勝。9月の名古屋F1以来今年2度目のVとなった。2着は最終ホームカマシで逃げた阿部将大を追走した上野優太、3着には阿部が入った。また11Rのガールズケイリンは太田りゆ(30)=埼玉=がまくりで完全V、10RのA級決勝は篠原忍が制した。 ◇ ◇ 熱くてスリリングな展開をものにしたのは、やはり圧倒的な1番人気に支持された寺崎だった。近畿同地区対決ながら赤板から繰り広げられた岸田と高久保による先行争い。高久保が力尽き、突っ張り切ったものの最終ホームでいっぱいとなった岸田。絶好の展開となった九州2車がカマシて先行し、岸田の番手から自力にスイッチした寺崎が猛追してまくり切った。 「2人がやり合うのは予想していたし、ホームで九州が来るのも分かった。僕は落ち着いて展開を見て前に踏ませてもらった。追走して、とらえる自信もありましたよ」。秋のG12大会とも決勝に乗っている今シリーズ断然のV候補の脚力はここでは一枚も二枚も上だった。 望まれるのはG1タイトル。今シリーズはF1の7車立ての流れに戸惑いを感じたものの、そこに体と自転車を合わせるつもりはない。あくまで9車の戦いが主戦場と位置付ける。「今回は7車の戦いに課題を残した。でも、G1で勝負できるようにやっていく。これまで僕は近畿の選手として地区に貢献してきた。これからはG1を取りにいく。しっかり勝てるレースをします」 パリ五輪を目指した競技は道半ばで撤退する形になったが、競輪では負けるわけにはいかない。五輪翌年は現役のナショナルチームの参戦が続くことが予想されるG1。そこで頂点に立つことを誓った。
中日スポーツ