昨年満員の朗読公演、明日再び。波乃久里子、曽我廼家文童らが出演 12日都内で
新派の波乃久里子が東京・代々木上原のホール「MUSICASA(ムジカーザ)」で朗読公演(齋藤雅文構成・演出)を行う。昨年4月、1日限りでの舞台が満員になり、話題を呼んだが今回はその第2弾となる。 内容は「久里子四段返し」と題し、「大つごもり」(久保田万太郎)、「日本橋」(泉鏡花)、「頭痛肩こり樋口一葉」(井上ひさし)、「遊女夕霧」(川口松太郎)からそれぞれ名ゼリフを朗読。もうひとつが、前回好評を得た「太夫さん(こったいさん)」(北條秀司)で、関西から松竹新喜劇出身の曽我廼家文童が、前回に続いて参加する。 久里子は「よく知っている作品でも、朗読をやってみて全く違った想像力が生まれたり。新鮮で驚きの連続。そして仲間のすばらしさを再確認しています。いまは自分のことで精いっぱいで、お客さんがどうお感じになるかまで考える余裕がないのですが、楽しんでもらえたら」といい、「今回も、大好きな文童さんとご一緒できるのが楽しみ」と話す。 一方の文童は「自分にどこまでできるのか、いつも不安ですが、手探りでやらせてもらってます。品格があり、練って練って練り上げられた新派の世界から教わることは多い。この年齢(78歳)になっても学ばせてもらえて幸せです」。 この公演は劇団新派文芸部の齋藤雅文氏が立ち上げた演劇ユニット「新派の子」特別公演で正式タイトルは「Salon De Marron~さろん・ど・まろん~《波乃久里子を聴く宴》」。共演は田口守、伊藤みどり、佐堂克実、小山典子、中谷容子、鴫原(しぎはら)桂、五十嵐あさか(チェロ奏者)。午後2時と同6時からの2回公演。
報知新聞社