【お別れツアー】ポルシェ マカン GTSが長期テスト車に加わった マカン最後の燃焼エンジン搭載車を評価する
後に、このエンジンは「カイエン」や現行の「RS 4」、「RS 5」にも搭載されることになるが、後者2モデルからも、この6気筒エンジンが決して劣るものではないことがわかる。「マカン」の肋骨はアウディより数キロ太いかもしれないが、今後数カ月間、ドライビングプレジャーに不自由することはないだろう。
マカンは日常的な実用性を印象づける
さて、最初の数日間の仕事と日誌の記入について話そう。鮮やかなグリーンの「マカン」の走行距離は3,407km。そしてそのまま、ラウジッツリンクサーキットでの取材に向かった。
「マカン」は荷馬車や写真撮影用のクルマとして最適だ。4人+荷物+テスト機材+ヘルメット・・・。行きも帰りも、ドライバーと同乗者は賞賛の声でいっぱいだった。 ツインターボはトルクフルで、マカンの快適性を高めてくれる。ステアリングホイールのロータリーコントロールを「スポーツ」または「スポーツプラス」に回すと、スロットルレスポンスが向上、左のステアリングホイールスポークにある小さなMボタンを押すと本物のスポーツカーに豹変する。
ドライバーとの一体感
そう、マカンは本当に野獣のように走ることができるのだ。トランスミッションは超高速で、ドライで、正確で、明瞭に作動し、他の多くのシステムとは異なり、発進時や操縦時の揺れもない。通常の走行モードでも、この「マカン」は鈍重ではない。3000rpm以下でも、スロットルコマンドにしっかりと反応し、トップエンドでは花火のような音を立てる。
160km/hが良好な巡航速度で、250km/hや270km/hを超えるトップスピードまでそれほど加速を必要とせずに到達する俊足だ。エアサスペンションは素晴らしく、21インチタイヤを履いていても品格のあるサスペンションを提供し、スポーツプラスモードでも本当に厳しくなることはない。その結果、足元で何が起こっているかをドライバーは把握できる。
そしてもうひとつ、「マカン」は楽しい瞬間には後輪駆動車のように感じられる。それもそのはず、ほとんどの時間は後輪駆動だからだ。いわゆるハングオンオールホイールドライブ(PTM)は、電子制御多板クラッチのロックの度合いに応じてフロントアクスルに駆動トルクを確実に伝達する。