米連銀窓口貸出制度利用の体制も評価に含めるか検討を-FRB理事
(ブルームバーグ): ボウマン米連邦準備制度理事会(FRB)理事は3日、銀行の流動性リソースの審査の一環として、連銀窓口貸出制度を利用できる体制が整っているかを評価対象とすべきかどうか「真剣に検討」する必要があるとの認識を示した。
FRBをはじめとする米金融規制当局は銀行に対し、少なくとも年1回は同制度の利用を求める計画導入を準備している。制度利用に絡んだ汚名を減らすとともに銀行が困難時への準備を整えるよう確実にするのが目的だ。
米連銀貸出制度、年1回利用求める提案準備-地銀破綻受けFRBなど
シリコンバレー銀行(SVB)やシグネチャー・バンクの経営破綻から1年余りが経過し、ボウマン理事はワシントンで講演したもので、流動性へのアクセスや銀行監督、預金保険などの問題を詳しく検証しなければならないと語った。
ボウマン理事は「当局として規制の枠組みにおけて、連銀窓口貸出制度の利用を認証する方法を模索すべきだ」とし、流動性カバレッジ比率(LCR)に関する要件に絡めた検討の必要性にも言及した。
このほか、先月11日に終了した緊急貸出制度「バンク・ターム・ファンディング・プログラム(BTFP)」について、魅力的な裁定取引の手段として活用される欠陥が浮き彫りになったことを受け、「最後の貸し手」としての将来の制度設計に「教訓を生かす必要がある」とも話した。
FRB、緊急貸出制度の金利引き上げ-銀行の裁定取引阻止で即日実施
原題:Fed’s Bowman Wants Closer Look at Banks’ Discount-Window Use (1)(抜粋)
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Katanga Johnson, Alex Harris