頼んでもいないのに「点検します」「危ないですよ」高齢者を狙う罠。住宅街をゆっくり走る“不審な車”が全国各地で出現
高齢者が被害に遭った事件
介護職員による横領(’24年11月) 被害に遭ったのは、福岡県に住む70代の男性。入居先である老人ホームの施設長にキャッシュカードと暗証番号を渡してしまい、総額1156万円ものお金を引き出された。 アポ電強盗(’24年10月) 東京・江東区で、3人の男が80歳の女性の自宅に押し入り、女性を拘束・窒息死させた上で現金を強奪。事前に現金がいくらあるか尋ねる「アポ電」をかけ、標的を探していた。 金塊詐欺(’24年8月) 京都市70代の男性が警察を名乗る男に全資産を金塊にまとめるよう指示され、1億円を騙し取られた事件。振り込め詐欺と違って資産管理の一環と誤認させた最新手口だ。
認知症患者や遺族を狙った犯罪も
不動産販売詐欺(’24年6月) 主に認知症の高齢者を狙い、少なくとも61人が被害に。東京・八王子市にある築30年以上のアパートの一室を1600万円で購入させられた。相場は1部屋300万円だったという。 遺言書の偽造(’19年12月~’20年4月) 兵庫県で、法定相続人ではない複数の親族から依頼された弁護士が、故人が「ワープロ」で残したとされる文書を基に自筆証書遺言を偽造。本来は故人の自筆でないと効力がない。 【弁護士 嵩原安三郎氏】 フォーゲル綜合法律事務所代表。京都大学卒業後、29歳で司法試験合格。一般社団法人終活レスキュー協会理事 【ジャーナリスト 根本直樹氏】 立教大学文学部仏文科中退。週刊宝石などを経て、ジャーナリストに。扱うテーマは多岐にわたるが、特に事件、経済事件に明るい 取材・文/週刊SPA!編集部 ※11月26日発売の週刊SPA!特集「狙われる老後」より ―[狙われる老後]―
日刊SPA!