「HG スコープドッグ用拡張パーツセット3・4・5」レビュー
BANDAI SPIRITSは発売中のプラモデル「HG スコープドッグ」用オプションパーツ「HG スコープドッグ用拡張パーツセット3」、「HG スコープドッグ用拡張パーツセット4」、「HG スコープドッグ用拡張パーツセット5」を9月20日に発売した。プレミアムバンダイのホビーオンラインショップ販売商品で、この発売日は1次予約分(5月23日予約開始)の発送日となる。 【画像】HG スコープドッグ用拡張パーツセット3~5のパーツの一部。なお中央奥の「HG スコープドッグ」は付属しない 発売中の「HG スコープドッグ」用のオプションパーツのセットで、今回発売された第3弾~第5弾はノーマルのスコープドッグのパーツを交換することで劇中に登場したカスタム機を作れるキットとなっている。 量産機で劇中にもその派生機体や改造機体が多数登場したスコープドッグのカスタマイズ性をプラモデルで具現化したこのキットの製品版レビューをお届けする。 ■ 劇中に登場した機体をパーツ交換によって再現。オリジナル機体を作ることも可能 2023年10月21日に発売された「HG スコープドッグ」は、「装甲騎兵ボトムズ」に登場する同機を全高約120mmのノンスケールでプラモデル化したもので、BANDAI SPIRITSの設計・成型技術を導入し、作りやすさとプロポーションを両立させたキットとして大きな話題となり、現在も人気を集めている。 「ATM-09-ST スコープドッグ」は、「装甲騎兵ボトムズ」に登場したギルガメス軍のアーマード・トルーパー(AT)で、同作及び派生作品に様々なカスタマイズ機体が登場した。今回発売された3種の拡張パーツセットは、2023年11月に発売された「拡張パーツセット1~2」に続くHG スコープドッグ用のオプションパーツで、今回は劇中のバリエーション機体を再現するためのパーツがセットされたものだ。 セットにはHGシリーズ第2弾として発売された「HG バーグラリードッグ」のパーツなども含まれていて、素体となる「HG スコープドッグ」があれば、このバーグラリードッグを含む設定上の派生機体を無改造で組み立てられるというわけである。 パーツは3・4・5の各セットにそれぞれ分けられて入っている。設定上の機体を作るためには、最低でも2種類の購入が必要となる。例えば公式の作例にある「スコープドッグ サンサ戦 リーマン機」を作るためには「HG スコープドッグ」本体と拡張パーツセット3と4が必要、といった具合だ。 なおこれらのパーツは、「HG スコープドッグ」のパーツを流用することで正しい形に完成する。本稿でのパーツ紹介時の写真は撮影の都合上、原則として「HG スコープドッグ」のパーツを使っていないところがあることをご了承いただきたい。 ■ バックパックを中心としたパーツとともに、アップグレードされた脚部パーツも付属するボリュームたっぷりの「拡張パーツセット3」 まずは「拡張パーツセット3」から紹介しよう。こちらは「野望のルーツ」の「リーマン機」をはじめとする機体のバックパックやそれに付随する武装を主としたパーツ群に、カスタマイズ用の外装パーツが付属したボリュームのある内容となっている。 バックパックはバーグラリードッグ用とリーマン機の「ミッションパック」と、ブルーティッシュドッグの「PRSPパック」の3種。インパクトがあるのはやはり新造のリーマン機のミッションパックに取り付ける「ブレードアンテナ」だ。その長さは実寸で約163mmあり、同梱のバーグラリードッグ用の「ドロッパーズフォールディングガン」(約155mm)よりも長く、装備させると機体の印象が大きく変わる。収納時は小さく折り畳まれる設定もあるようだが、このキットはバックパックと接続するジョイント部分の可動のみとなっている。 また「HG バーグラリードッグ」で採用された脚部のアップグレードパーツも同梱。太ももの構造や膝の関節などが「HG スコープドッグ」のそれとは設計が異なっている。こちらは好みで取り付けるもので、本稿の作例でも使用している。 ■ “血の赤色”のショルダーアーマーを同梱した「拡張パーツセット4」 「装甲騎兵ボトムズ」シリーズを象徴する悪名高き「レッドショルダー部隊」のトレードマークである“血の赤色”の肩アーマーや、同系機体で唯一無二の装備である「ブルーティッシュドッグ」のガトリング砲、リーマン機の電磁式パイルバンカーなど、武装を中心としたパーツが揃う。またこちらのセットにもジョイント付きパーツのAP-Nランナーが付属している。 レッドショルダーの肩アーマーは成形色の違いだけなので、HGスコープドッグの肩アーマーと交換するだけでOK。作例ではリーマン機をはじめとする「野望のルーツ」に登場した機体を再現するものだが、これを取り付けるだけでも“吸血部隊”の機体のイメージは強まる。 ブルーティッシュドッグのガトリング砲は肘と接続するジョイントにロール軸があり、クローやマガジンの位置を調整してポージングが可能だ。ガトリングのマズルやクローは可動する仕様で、マガジンは取り外して拡張パーツセット3のPRSPパックに収納することもできる。 ■ 「拡張パーツセット5」にはトランプルリガーなど足回りのパーツに加え、「野望のルーツ」のキリコ機が再現できる成形色違いのランナーが付属 バーグラリードッグのトランプルリガーや、ブルーティッシュドッグ用のローラーなどが入ったセットだ。脚部は両機体とも特殊な形状をしているため、ユーザーによるカスタマイズ機体の再現以外には使用しない。 こちらのセットには、拡張パーツセット3に付属する脚部の改良パーツと、「野望のルーツ」でレッドショルダー適性試験時にキリコが搭乗した「オドン戦 キリコ機」を再現するパーツのランナーが付属している。後者は単純に「HG スコープドッグ」のCランナーをグリーンで成形したもので、これを使って組むことで、ほぼ全身がグリーンのスコープドッグが完成する。TVシリーズ後半に登場した「スコープドッグ 宇宙戦仕様」にも近く、バイザーや脚部を塗装すればそちらも再現できそうだ。 (C)サンライズ
HOBBY Watch,稲元徹也
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