【プレミアプレーオフ】0-2からの大逆転劇!福岡U-18、岡山学芸館を3-2で下しプレミア復帰
12月8日、高円宮杯U-18サッカーリーグ2024プレミアリーグプレーオフ(参入戦)のCブロック・決勝戦が行われ、福岡U-18は岡山学芸館と対戦。後半12分までに0-2とリードを許す展開となったが、ここから3ゴールを挙げて11年ぶりのプレミアリーグ復帰を決めた。 【フォトギャラリー】アビスパ福岡 U-18 vs 岡山学芸館 前半は互いに譲らず、0-0で迎えた後半。筋書きのないドラマが用意されていた。 54分、後半開始から投入された岡山学芸館のFW香西健心(3年)に強烈なミドルシュートを決められてしまう。57分にはMF池上大慈(3年)に左サイドを崩され、追加点を奪われた。 残り35分弱で0-2。誰もが敗戦を覚悟した。状況を変えるべく、攻勢を強めたが、時計の針は刻々と進んでいく。しかし、70分に流れを変える一撃が生まれた。キャプテンの右SB池田獅大(3年)が右サイドからアーリークロスを入れると、ボールは直接ゴールへ。ラッキーな形で1点を返すと、福岡U-18が息を吹き返す。 FW前田一翔(3年)とFWサニブラウン・アブデルハナン(3年)の2トップにボールが入るようになり、サイド攻撃も活性化。クロスのこぼれ球に対する反応も良くなり、セカンドボールを拾って即座に攻撃につなげていく。すると、77分。相手GKのキックをハーフラインを超えたあたりでカットした前田が単騎で突進。右サイドに流れながらゴール前に入ると、限られたシュートコースを確実に射抜いてネットを揺らした。 試合を振り出しに戻すと、さらに攻勢を強める。ロングボールを前線に送り込み、決定的な場面を作り出した。そして、迎えた後半のアディショナルタイム。ラストプレーでFKを獲得した福岡U-18は、MF楢崎佑馬(3年)がゴール前にボールを蹴り込む。一度は相手に弾かれたが、再び拾ってペナルティエリア内に入れる。CB樺島勇波(2年)が頭でつなぐと、サニブラウンが身体を張って相手GKの前に落とす。最後は走り込んできた樺島が押し込み、逆転に成功。決まった直後に試合終了のホイッスルが鳴り、6年ぶりのプレミアリーグ復帰を決めた。 涙腺を緩ませ、選手たちと喜びを分かち合った就任1年目の久永辰徳監督。「育成も良くなっていければ、トップにつながっていく。上につながっていく選手を育成していきたい」と話し、来季はプレミアリーグの舞台で更なる成長を促していきたいと話した。チーム全員で掴み取ったプレミアリーグに戻る権利。新たな扉を開いた福岡U-18の挑戦はまだ始まったばかりだ。 (文・写真=松尾祐希)