A4ヨコ・地形図1枚でハイキング! 湘南「二宮」で意外すぎる “名前の由来” & “袖ヶ浦” 発見! 3時間散策「現地レポ」
■砂浜から相模湾の遠望を楽しみ、二宮駅へ
神社を後にして相模湾に向かう。東海道本線の線路沿いを西側に行くと、中村川と出合う。下流方向には、相模湾が間近に見える。国道1号線に出て、左に向かって坂を上っていくと、「川勾神社入口」と表示された信号交差点が見えてくる。ここを海側に向かうと、やがて道は階段となり砂浜に降りられる。相模湾だ。 南の水平線には大島が、右手には伊豆半島、天城山が見える。この二宮の砂浜一帯を「袖ヶ浦」という。湘南の地にも袖ヶ浦があるとは知らなかった。砂浜からしばし遠望する。気持ちがのびやかになっていく。波の音を聴きながら砂浜に立っていると、次第に相模湾の迫力がリアルに迫ってくる感じがした。 さて、旅もそろそろ終わりだ。東にある防波堤から、国道1号線の方へ戻ろう。砂浜から歩くにつれ高度が上がる、これが海岸段丘である。国道1号線に出たところで、ふと気になった。ここは海抜何メートルだろうか? 地理院地図を見ると、水準点の記号と「22.7m」とある。海から近いが意外と海抜が高いのだ。興味があれば、現地にどんな標示物があるか見てみるのもよい。 さあ二宮駅に戻ろう。国道1号線沿いに歩いてもいいし、海側の裏道を通ってもいい。吾妻山山頂からはパノラマを望んだ。由緒ある川勾神社に参拝でき、二宮の町名由来も知った。最後には砂浜から相模湾を見渡した、3時間の小旅行。地理院地図を手に歩けば、道迷いも少ないだろう。意外な発見にも出合えるはずだ。自分なりのチェックポイントを決めながら、小さな旅を楽しんでみてはいかがだろうか。 【湘南・二宮町を歩く】所要時間 二宮駅→(約30分)→ 吾妻山公園山頂 → (約40分)→ 川勾神社 →(約50分) → 相模湾:袖ヶ浦・防波堤 →(約30分) → 二宮駅 合計所要時間:約2時間30分(休憩時間含まず) 金子 好守(かねこ よしもり) 登山歴25年以上。地形図とコンパスを持ち山に登ってきた。 山でヒヤリハットを経験したことから山岳会に入会したこともあり、そこで技術を教わる。 一方、山の地形に関心を惹かれ地理学を学んだ。MTBバイクにも乗る。走りつつ地形の変化などを実感できるのを楽しんでいる。 アウトドア活動のほかには、博物館や美術館の探訪も好きである。
金子 好守