筋トレで痩せない“下腹ぽっこり”の原因は? 反り腰が引き起こす体のトラブル
食事制限や筋トレをいくらがんばってもへこまない下腹。その大きな原因は膣筋の緩みだといいます。10年以上パーソナルトレーナーとしてダイエット指導を続ける許恵さんが、下腹ぽっこりの人の身体の状態と膣筋を鍛えることのメリットを教えてくださいました。 【図をみる】反り腰の人の体内はどうなっている? 内臓下垂は原因の一つ ※本稿は、許恵著『下腹やせ! 1分締めトレ 』(ワン・パブリッシング)より内容を一部抜粋・編集したものです。
膣筋の緩み&反り腰をチェック
膣筋が緩んでいる=反り腰の人には、日常生活の習慣やクセ、体形やお悩みなどにさまざまな共通点があります。以下のチェックポイントやテストで7項目以上当てはまる人は、膣筋が緩んでいたり、反り腰になっている可能性が大です。 【日常生活編】 □洗い物をすると下腹がビチャビチャに濡れる □ハイヒールをはくことが多い □あおむけに寝ると腰が痛いので横向きで寝る 【体形&お悩み編】 □慢性的な肩こり □あばら骨がボコッと出ている □ウエストにくびれがない □腰痛持ち □下腹が出ている □お尻がタレている □前もも、外ももがパツパツに張っている □むくみやすい □冷え性 【チェックテスト編】 □あおむけになったとき腰と床のすき間に手のひらが余裕で入る
膣筋は加齢や出産、ジョギングなどでダメージを受ける
骨盤の底にある外肛門括約筋や外尿道括約筋など複数の筋肉で構成されている筋肉群で、肛門、尿道、膣を取り囲んでいる。浅層、中間層、深層と3層になっており、意識して動かすのが難しいという特徴がある。 下腹がぽっこり出ているなら、下腹の筋肉を鍛えればいいと思いがちですが、真っ先にやるべきは、膣まわりの筋肉「骨盤底筋群」のトレーニングです。 私は「膣筋」と呼んでいますが、膣筋が衰えると、すぐに下腹がぽっこり出るうえ、姿勢が崩れ、体じゅうのあちこちに脂肪がつきやすくなるからです。膣筋は、骨盤の底に位置するハンモック状の筋肉群で、厚さは5~9㎝ほど。「子宮や膀胱などの内臓を下支えする」「骨盤を安定させる」というのが、ボディメイクにおける膣筋の重要な役割です。 膣筋は、加齢とともに衰えやすく、出産の際には引き伸ばされることで、大きなダメージを受けます。ほかに重いものを持ったり、ジョギングなどの刺激でも弱りやすい特性があります。鍛えることで、尿もれや、骨盤臓器脱※の予防・改善にも役立ちます。 ※骨盤臓器脱:骨盤にある子宮、膀胱、直腸などの臓器がだんだんと下がり、膣から体外に出てしまう病気