帰化選手の“補強”進むインドネシアは海外組16人…森保監督は現地の熱狂も警戒「メンタル面も準備しないと」
日本代表の森保一監督は7日、11月の北中米ワールドカップアジア最終予選のメンバー発表記者会見を行い、15日に対戦するインドネシア代表への警戒を語った。 【写真】16歳グラドルのユニフォーム姿や水着ショット 韓国人のシン・テヨン監督が率いるインドネシアとは今年1月のアジアカップグループリーグ第3節でも対戦し、3-1で勝利。だが、FWラファエル・ストライク、MFイバル・ジェンナー、DFサンディ・ウォルシュ、DFエルカン・バゴットらフィジカルと技術を兼ね備えた帰化選手たちに苦戦を強いられる局面もあった。 森保監督はこの日の会見で「W杯は夢の舞台でなかなか現実的に手が届かなかったという中、(出場国枠が広がった)W杯に出るために強化をしている」とインドネシアの現状を指摘。「アジアの国々のレベルアップがある中、インドネシアも間違いなく素晴らしい強化をしていて、これまでのインドネシアにはない力をつけていると思う」と成長に目を見張った。 またインドネシアは前回の対戦以降、さらにGKマールテン・パエス(FCダラス)、DFミーズ・ヒルガース(トゥエンテ)、DFジェイ・イゼス(ベネチア)、MFトム・ハイェ(アルメレ)、FWラグナー・オラットマングーン(デンデル)、FWエリアノ・ラインデルス(ズウォレ)といった帰化選手を次々に“補強”。最終予選でサウジアラビア、オーストラリア、バーレーンの上位勢に引き分け、ここまで3分1敗と十分な健闘を見せている。 森保監督は「もともと熱狂的なサッカー文化のある国だと思うが、インドネシアにルーツのある選手が帰化し、インドネシアのために戦うことを強化の一環としている。帰化した選手のほとんどはヨーロッパで活躍している選手で、非常に力のある選手がインドネシア代表としてピッチ上のほとんどのポジションでプレーしていて、さらに強いチームになっている」とインドネシアの現状を警戒。「われわれもヨーロッパで活躍する日本人選手が多いが、同じ舞台で戦っているインドネシアの選手たちもたくさんいることは把握しているし、厳しい戦いになることを覚悟して試合に臨もうと思っている」と意気込んだ。 なお、インドネシアは4日発表の招集メンバーでは帰化選手を筆頭とする海外組が16人を占めているが、森保監督は「人数が変わることも考えておかないといけない。帰化申請中の選手も含めて全てチェックしている」と分析済み。次戦の戦い方についても1-1の引き分けに終わった日本対オーストラリア戦の内容も踏まえつつ、具体的なテーマを掲げた。 「守備を固めてきて、そこから攻撃を仕掛けてくる部分ではこれまでの戦いだけを見るとオーストラリア戦と同じような戦いがインドネシア戦でも考えられると思う。相手が非常に賢い戦い方をしてくる中、さらに我々の方が賢く戦って上回っていくところが大事。オーストラリア戦は試合としては我々が支配していたが、先制点を奪えないところで失点してしまったので、まずはワンチャンスを狙ってくる相手に無失点で抑えながら、守備を固めてくる相手にオーストラリア戦よりもチャンスの数を増やし、ゴールに繋げる回数を増やし、チームとして修正・改善、成長できるようにトライしていきたいと思っている」 インドネシアのゲロラ・ブン・カルノ・スタジアムには7万人を超えるサポーターが訪れるという報道も出ており、10月のサウジアラビア戦以上の完全アウェーも想定される一戦。「インドネシアは熱狂的なサポーターがいる中で、彼らにとってはものすごい後押しを受けながら戦いを仕掛けてくると思う。よりアグレッシブに戦ってくることも、想定、想像しながら試合に挑まないといけない。インドネシアのサポーターのアウェーの圧力も想像して、我々が落ち着いてアグレッシブな試合ができるようにメンタル面も準備しないといけない」と力を込めた。