加古川青流戦決勝、上野が先勝 3番勝負の第1局 「千日手」指し直し局制す
将棋の若手棋士らの登竜門「第１４期加古川青流戦」（加古川市など主催、神戸新聞社共催）の決勝３番勝負が１３日、同市の鶴林寺で開幕した。地元出身の上野裕寿四段（２１）と岡部怜央四段（２５）が激突。第１局は同一局面が４回連続して手詰まりとなる「千日手」が成立し、指し直し局で先手番の上野が１２５手までで勝利した。 【写真】第１局で初手を指す岡部怜央四段（左）。右は上野裕寿四段 上野は昨年１０月のプロ入り直後から第５４期新人王戦で優勝するなど「棋士のまち加古川」の期待を背負う。岡部は山形県鶴岡市出身で、本年度は２５勝４敗（１３日時点）、勝率８割６分超と好調を維持する。 岡部の先手番となった第１局は千日手に。両者とも持ち時間を消費しており、手番を入れ替えた指し直し局は開始時から１分将棋となった。角換わりの戦型で、形勢が何度も入れ替わる激戦を上野が制した。 「指し直し局は粘り強く戦えた。２勝しないといけない。気を引き締めて頑張りたい」と上野。岡部は「得意な展開で勝ちまでつなげられず残念。次の将棋を精いっぱい指し、第３局につなげたい」と語った。 第２局は１４日午前１０時から、上野の先手番で指される。両者１勝１敗の場合、同日午後２時から第３局を予定。同時間帯にＪＲ加古川駅近くの「ウェルネージかこがわ」で大盤解説会を開く。申し込み不要で無料、定員２００人。同市ウェルネス協会ＴＥＬ０７９・４２４・９３９５ （小林伸哉）
