フォルクスワーゲン「ゴルフ」が50周年!懐かしいモデルから希少なモデルまで歴代モデルを一挙大公開
■レースモデルの展示も
ところでゴルフですが、GTIやRといった日本でも人気の高いモデルが歴代にわたってずらりと並べられたり(新しい仕様も公開されたり)するのと並行して、モータースポーツで活躍した歴史的モデルや、ゴルフをイメージしたスポーツ・コンセプトという希有なモデルも並べられていたのです。 ゴルフ好き、というか、クルマ好きにはたまらない展示です。“これがホンモノか!”と思わず声が出てしまうモデルもあれば、こんなゴルフを作っていたのかーと感心させられるものも。 なかには、1987年のパイクスピーク・ヒルクライムレースに出走した、モンスターゴルフも。ゴルフⅡの見かけだけれど、エンジンを前後に搭載した4輪駆動で、いっぽう車重はほぼ1トンと超軽量。 このレースでドライバーを務めたヨヒ・クライント氏もこのときイベントに来ていました。「高度2800mから4300mまで駆け上がるという、かなり苛酷なレースでしたが、ゴルフはぎりぎりまで耐えてくれました」と話してくれました。
■ゴルフの魅力とは
総じて感じられたのは、ゴルフでもってモータースポーツを続けてきたフォルクスワーゲンのスタッフの熱い気持ちでした。 「3700万台を超える台数を70以上の国で販売してきたゴルフは、世界でもっとも成功したモデルといってもいいでしょう。私が個人的にすごいと思っているのは3点においてです……」 そう語っているのは、フォルクスワーゲン・ブランドのトマス・シェファーCEOです。 「第一点はクラスレスであること。どんな使い方にも合うのです。第二点は退屈の対極にあること。だから多くのファンを獲得してきました。第三点はずっとフォルクスワーゲン的なクルマであり続けてきたことです」 フォルクスワーゲン的なクルマとは、多様性に富み、イノベーションを秘めていることだそうで、同社ではそこから、さらに効率的で、快適性に富み、品質が高く、デジタル技術も進んだモデルを作りだしていくと、シェファーCEOは結んでいます。 とりあえずの50年。そんな気持ちで続けるクルマづくりから、へんなモデルが生まれるはずない、なんて思わせられますね。
<文/小川フミオ>