【東海S】湿った京都はイン逃げ狙い 道悪で3戦3連対のウィリアムバローズ
週末の天気が崩れそうで
変則開催の重賞が続く。先週は小倉開催の愛知杯であったが、今週は京都開催となる東海ステークスだ。冬の京都ダート1800mといえば、ひと昔前から競馬ファンだった人にとっては2012年まで1月開催だった平安Sのイメージがわいてくるのではないだろうか。 【アメリカジョッキークラブカップ2024 推奨馬】充実期に突入、安定感武器に初重賞制覇を狙う! SPAIA編集部の推奨馬を紹介(SPAIA) ところで、今週末の京都は原稿執筆時点では土日ともに雨になりそうな予報が並び、どうやら良馬場での開催は見込めなさそう。そこで馬場状態が気になる今回は、京都ダート1800mの馬場状態別成績から、良馬場と、良馬場以外で比較し、傾向を探ってみよう。 まず、顕著な傾向がみられたのは逃げ馬の成績だ。京都ダート1800m・3勝クラス以上で2014年からの成績を集計してみると、良馬場では【3-9-2-36】であったのに対し、良馬場以外では【8-0-2-13】。これは勝率でみると、良馬場6.0%⇒良馬場以外34.8%と急上昇している。複勝率でも28.0%⇒43.5%と5割ほどアップしており、馬場が湿ったら前が残る、というシンプルながら強烈な傾向が現れている。 ちなみに、かつて1月1800m戦時代だった平安Sを連覇したオースミジェットとスマートボーイは、連覇時の馬場状態がそれぞれ不良、重で、オースミジェットは道中2番手から4コーナーで先頭に並びかけて押し切り、スマートボーイは逃げ切りで3馬身差の快勝であった。このように、同コースで過去に強かった馬たちも馬場が渋ったときは逃げか、逃げに近い戦い方で当時の平安S連覇を成し遂げている。
京都の内枠は雨で輝く
もう一つ、特徴的なのが枠番別成績だ。こちらも良馬場と良馬場以外で見ていくと、1、2枠の勝率が良馬場4.8%⇒良馬場以外16.1%、複勝率も15.6%⇒25.8%と、湿ったときに成績が良化している一方で、外の7、8枠では勝率が8.5%⇒1.1%と湿ったときに急落、複勝率も22.2%⇒14.4%と落ちてしまっており、わかりやすく内有利・外不利の傾向となっている。 京都のダートには1900mのコースもあるが、これに対して1800mコースはスタートから1コーナーまでの距離が短く、内枠の馬が先行争いで外から被される前にコーナーを迎えられるというメリットがあり、それが数字にも現れているのだろう。余談だが、雨で湿った京都は一部の競馬ファンから「ボートレース京都」と呼ばれるくらい、内枠の逃げ切り=イン逃げが決まる、という話もあるほどだ。