【帝王賞展望】3連覇狙うメイショウハリオ、鞍上・川田のウィルソンテソーロが中心 地方勢は7連勝中のサヨノネイチヤに期待大
[JpnⅠ帝王賞=2024年6月26日(水曜)4歳上、大井競馬場・ダート2000メートル] 上半期ダート王を決める総決算。JpnⅠ帝王賞がいよいよ26日に大井競馬場で行われる。2010年に船橋の雄・フリオーソが制してからはJRA勢が13連勝中。今年も中央、地方から集結したダートの強豪たちがTCKで激突する。 JRA勢は7頭。今年は抜けた馬がおらず展開次第でどの馬にもチャンスがありそうなメンバー構成だ。ウィルソンテソーロ(牡5・小手川)は、海外初挑戦だった前走のGⅠドバイワールドカップで4着に健闘。改めて能力の高さを証明した。当舞台は昨年のGⅠ東京大賞典でウシュバテソーロから0秒1差の2着に入っており、重い砂でも苦にしない適性を秘めている。今回はダートグレードで3戦3勝と相性抜群の川田に乗り替わり、待望のGⅠ級制覇に挑む。 メイショウハリオ(牡7・岡田)はGⅠ級3勝と実績面では最上位の存在。当レースは一昨年、昨年と連覇しており舞台適性は言うまでもない。今年初戦に予定していた2月のGⅠサウジカップは歩様に違和感があり出走取り消し。アクシデント明けで今年初のレースとなるだけに仕上がり具合がカギを握りそうだ。 ノットゥルノ(牡5・音無)は2走前のJpnⅠ川崎記念こそ実績のない左回りが影響してか6着と崩れたが、右回りのJpnⅢ佐賀記念、JpnⅡ名古屋グランプリではいずれも4馬身差以上で圧勝を決めている。当舞台はJpnⅠジャパンダートダービーを制するなどGⅠ級のみで〈1・2・0・2〉。今年の走りから充実期に突入した印象だ。得意の舞台なら3歳時以来のビッグタイトル獲得の可能性も十分だ。 キングズソード(牡5・寺島)は今回と同舞台で行われた昨年のJpnⅠ・JBCクラシックを4馬身差で圧勝。その後はJpnⅠ東京大賞典5着、GⅠフェブラリーS5着、JpnⅠかしわ記念4着と馬券内に絡めていない。今回は新馬戦V以来となる藤岡佑が騎乗。新たな面を引き出して、復活を遂げたい。他方、セラフィックコール(牡4・寺島)は1番人気に支持された前走の川崎記念でいつもの伸びを欠き5着に敗れた。キックバック&きついコーナーも響いたか。右回りはこれまで4戦4勝とまだ崩れておらず、広い大井替わりも歓迎のクチ。距離も問題ないだけに2戦2勝と相性抜群のレーンの手綱さばきで反撃をもくろむ。 紅一点で挑むグランブリッジ(5・新谷)は2走前に牡馬相手の川崎記念で2着。1年以上勝ちには恵まれていないものの、牝馬交流重賞を中心に使われ、勝ち負けを演じ続けている。大井コースは〈1・2・0・0〉と適性は十分。03年ネームヴァリュー以来となる牝馬Vを狙う 地方勢も黙ってはいない。ライトウォーリア(牡7・内田勝)はキャリア30戦目の前走・川崎記念でGⅠ級初制覇。昨年は1秒2差の6着に敗れているが、当時より一段階力をつけてきている今なら昨年以上の結果が出ても驚けない。 サヨノネイチヤ(牡5・坂井英)は南関東重賞3勝を含め目下7連勝中。勢いだけならメンバー中トップと断言できる。3走前のSⅡ勝島王冠ではライトウォーリアを撃破しており、当舞台は3戦3勝と負けなし。JRA勢とは初めての対決となるが、相手なりに走るタイプだけに不安よりも楽しみのほうが大きい。 JpnⅢマーキュリーCと佐賀記念を勝利しているのがバーデンヴァイラー(牡6・内田勝)だ。転入初戦だった前走のSⅠ大井記念ではサヨノネイチヤから0秒1差の2着と能力を誇示。休み明けを使われ前走以上の状態で挑めそうな今回は侮れない。 好メンバーが揃った上半期のダート頂上決定戦を制するのはどの馬か。実力伯仲の顔触れだけに、馬券的には頭を悩ませる一戦となりそうだ。
東スポ競馬編集部