永井宏明が地元鈴鹿で今季&レクサスRC F GT3初ポールポジション「明日もいちばんを獲りたい」。小高一斗も手応え/スーパー耐久第5戦鈴鹿
三重県の鈴鹿サーキットで行われているENEOSスーパー耐久シリーズ2024 Empowered by BRIDGESTONE第5戦『SUZUKA S耐』の公式予選。ST-Xクラスのポールポジションを獲得したのはDENSO LEXUS RC F GT3となり、Aドライバーを務める永井宏明にとっては“地元鈴鹿”でのポールポジションということで、感慨深い表情をみせていた。 【写真】2024スーパー耐久第5戦鈴鹿 DENSO LEXUS RC F GT3(永井宏明/小高一斗/小山美姫/嵯峨宏紀) 今シーズンは、開幕戦SUGOと第2戦富士24時間で3位表彰台を獲得し、上位争いに絡むことが多いDENSO LEXUS RC F GT3だが、第3戦オートポリスと第4戦もてぎでは悔しいレースが続いている。 これまで予選でライバルに先行されることが多かったなか、今回の第5戦鈴鹿ではAドライバー予選で永井が2分4秒990をマーク。2番手以下に対して0.8秒ものリードを築くと、Bドライバーの小高一斗も2分2秒268を記録。こちらはトップタイムとはならなかったが、合算で1.834秒という大差を2番手につけ、今季初のポールポジションを獲得した。 「今年は苦労していましたけど、今回はクルマの調整などがうまくいったので、今日は走りに集中することができました」と永井。ここ鈴鹿は彼にとっても地元コースということで、もちろん気合いの入る一戦でもある。同地では2022年にポルシェ 911 GT3Rを駆りポールポジションを経験しているが、レクサスRC F GT3での鈴鹿ポールは初めてで「嬉しいです」と笑顔をみせていた。 決勝に向けては「ロングランがなかなか厳しいのですが、木曜日と金曜日の感じからいくと、まだ戦えそうかなと。うまく調整して明日の5時間レースを頑張りたいです」と永井。今回は三重県の全トヨタ販売店で決勝レースのパブリックビューイングが開催されるとのことで、「地元なので応援してくれる人もたくさんいます。何とか“いちばん”で終えたいですね」と抱負を語った。 永井が渾身のアタックを披露してくれたことで、Bドライバー予選を担当した小高は「僕は置きにいかせてもらいました」と言う。「永井選手がアドバンテージを作ってくれたので、ライバルとの差も加味して『これくらいのタイムかな』という話をしていました。スプーンカーブなどで四輪脱輪をしないことを特に意識しましたけど、200Rを走っているあたりから『大丈夫かな』という感じでした」と、無理に攻めすぎない走りを心がけたという。 「鈴鹿はレクサスRC Fの調子が良いですし、予選に向けてのセットアップもしっかり見ていこうということで今週は進めていました。順調にロングランのセットも確認できましたし、予選に向けてスムーズにいけた結果かなと思います」と小高。31号車の今季初勝利に向けて手応えは十分の様子だ。 改めて決勝レースに向けては「前回のもてぎはトラブルでゴールできていないので、そこはしっかりとゴールしたいです。鈴鹿は抜きづらいという点を考えると、ポールスタートはかなり有利な状態で走ることができます。うまくいけば優勝は見えてくるかなと思います。今年はまだ1回も勝てていないので、勝利を目指して頑張ります」と意気込んだ。 2~4番手に続いたメルセデスAMG GT3勢、そして前戦覇者のDAISHIN GT-R GT3とった手強いライバルたち相手に、鈴鹿の5時間レースをDENSO LEXUS RC F GT3がどう戦うのか。目が離せない決勝になりそうだ。 [オートスポーツweb 2024年09月28日]