【密着】アメリカ・ロサンゼルス 偶然の出会いからチョークアーティストになった娘へ届ける両親の想い
翌日、ピザ店で制作を続ける琴之さんは、ピクニックをイメージしたカラフルなイラストの周りにタイポグラフィで白い文字をデザインしていく。どんな書体をどんな配置で書くのかが腕の見せ所だ。こうして制作時間37時間、2メートル四方という自身でも一番の大作が完成し、依頼したオーナーも「期待以上の出来栄え」と大満足する。 そんな中、SNSを通じてビール醸造所からメッセージが。さっそく店を訪ねた琴之さんは、チョークアートの見本を見せて積極的にアピール。そしてどんな作品にしたいのかを詳しく聞き出して、リクエストされたキーワードをその場でデザインへと落とし込んでいく。さらにスマホを駆使してデザイン画を修正。アメリカではこのスピード感が大事だといい、今回も無事依頼へとつながった。 最初は大反対していたという母・雅威さん。だがロスで積極的に活動する琴之さんを見て「感動しました。すごく成長しているし、頑張っているのが伝わってきて…」と胸を詰まらせる。一方、父・恭彦さんも「思っていたより100倍ぐらいすごいですね」と、この道を選んだ娘に目を細める。
ようやくたどり着いた道を歩み続ける娘へ、両親からの届け物は―
ロサンゼルスに渡り3年。遠回りしたものの、ようやくたどり着いた道を歩み続ける娘へ、両親からの届け物はチョークアート用のエプロン。雅威さんがミシンをかけ、絵が得意な恭彦さんがデザインしてイラストや文字を描いたものだ。中央にはかつて親子で取り組んだあのひまわりが描かれていた。「幼い頃から夢だった道でこれからも頑張ってほしい」そんな両親の想いに触れ、最初は笑顔だった琴之さんも次第に涙がこみ上げる。「少しでもいい結果を両親に見せたいっていうのが原動力にもなっているし、心配なこともいっぱいある中で応援してるって言ってくれて、本当に感謝ですね」。そしてエプロンを身につけ、「ますますスキルアップして、どんどん仕事をしたいと思います」と決意を新たにするのだった。 (読売テレビ「グッと!地球便」2024年6月30日放送)
読売テレビ「グッと!地球便」