工女・歩荷姿で野麦峠歩く 奈川小中の生徒児童が当時に思いはせ
明治から大正、昭和初期にかけて諏訪地方の製糸工場で働くために峠を越えた工女をしのぶ「野麦峠まつり」(実行委員会主催)が26日、長野県松本市奈川と岐阜県高山市を結ぶ野麦峠で開かれた。工女らに扮した奈川小中学校の児童生徒や職員約30人と、一般参加の110人が山道を歩き、当時の苦労に思いをはせた。 奈川地区のわさび沢から峠上までの約1.3キロ、標高差約240メートルを登った。児童と生徒は、女子が着物を着て手ぬぐいを頭に巻いた工女姿で、男子はかさをかぶった歩荷姿で、元気に峠道を歩いた。 奈川小6年の児童は「道に石や草がいっぱいあって、昔の人は大変だったんだなと思う」と話した。奈川中3年の生徒は「正月に家族に会うために、冬にこの道を歩いていたなんて家族愛を感じる」と往事を想像していた。
市民タイムス